Tim Hepher
[パリ 19日 ロイター] - 欧州の航空機大手エアバスは今年の年間受注が過去最高を更新する情勢となっている。欧州の航空各社による積極的な購入と今月の大型商談が受注を押し上げた。複数の業界関係者が19日に語った。
19日に発表されたイージージェットとルフトハンザからの合計約200機の受注により、エアバスの今年の年間受注総数は、これまでの最高だった2014年の約1800機を超える見通しとなった。14年は大きな航空機受注サイクルで直近のピークだった。
受注総数はその年の市場動向を示す大まかな指標となる。ただアナリストは、発注の取り消し分などを差し引いた「正味の受注」の方が注目度は高いと話している。
年間の受注実績は正式には来年1月まで明らかにならないが、関係者の話ではエアバスは今年、正味の受注でもこれまでの最高だった1500機強を上回る可能性が高い。
エアバスは来年1月11日に今年の受注実績を発表する予定。
航空各社は向こう数年間にわたり航空機が不足すると懸念される中、既存航空機を置き換えるための新型機の発注に奔走している。
関係者の話では、コロナ禍後の航空需要の急回復が追い風となり、エアバスと米ボーイングは今月、さらなる商談成立を発表する可能性がある。