Elena Fabrichnaya Alexander Marrow Darya Korsunskaya
[モスクワ 17日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスとS&Pグローバルは、西側政府がウクライナ侵攻を受けて凍結した3000億ドル相当のロシア資産を没収しても、ロシアが保有していた外国債の発行国はデフォルト(債務不履行)と見なされないとの見解を示した。
米英当局者はベルギーなどで凍結されているロシア資産の没収を検討しており、来月の協議で主要7カ国(G7)の幅広い支持を得たい考えだ。
米国とムーディーズは2022年6月、ロシアが西側の制裁で債券保有者への支払いをできなかった際、ロシアがデフォルトしたと見なした。
関係筋によると、ロシア中央銀行は同国が保有する英仏独などの国債が没収され、ロシアが支払いを受けなかった場合、これらの国もデフォルトに該当すると主張している。
だが、ムーディーズのトーステン・ネストマン上級副社長はロイターに対し「当社の格付けは通常、保有者固有の考慮事項を反映しないため、これらの国のデフォルトとして扱わない」と説明した。
S&PのEMEA(欧州・中東・アフリカ)ソブリン格付けセクターリード、フランク・ギル氏も、国債が没収されてもロシア以外の債権者への利払いは代理機関を介して継続されるため、デフォルトと見なされない可能性が高いと述べた。