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アングル:ハイテク大手、今年も人員削減継続か AI投資資金捻出で

発行済 2024-01-18 14:09
更新済 2024-01-18 18:19
© Reuters. 生成AIに多額の投資を行っているグーグルとアマゾンが最近、人員削減計画を再び打ち出しており、ハイテク大手による人員合理化の流れは24年も途切れることはなさそうだ。写真はラ

Aditya Soni Chavi Mehta

[16日 ロイター] - SNS大手の米メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が「効率化の年になる」と宣言し、ハイテク大手が大規模な人員削減を進めた2023年は幕を閉じた。しかし生成AI(人工知能)に多額の投資を行っているグーグルとアマゾンが最近、人員削減計画を再び打ち出しており、ハイテク大手による人員合理化の流れは24年も途切れることはなさそうだ。

アナリストや業界専門家によると、今年の人員削減はより小規模で的を絞ったものになる見込みで、AI競争の後れを取り戻そうとしている企業ほど、多額の技術投資の資金を捻出するために人減らしに取り組む公算が大きい。

アルファベット傘下のグーグルは先週、音声アシスタント部門やスマートフォン「ピクセル」の担当チームなど複数の部門で約1000人を削減し、「最優先事業」に投資する計画を公表。さらに16日には広告部門でも数百人を削減すると発表した。

アマゾン・ドット・コムは先週、動画の配信や製作を手がける部門で数百人を解雇した。メディアの報道によると、ライブストリーミングサービス「Twitch(ツイッチ)」とオーディオブック「Audible(オーディブル)」の両部門でも数百人が解雇された。

ハイテク企業の人員削減を追跡するレイオフス・ドット・ファイによると、業界全体では1月に入ってから既に7500人余りが解雇されている。

「どの企業もAI革命から取り残されたくないから、他の取り組みを犠牲にしてでも、AIの能力を確保し、最優先に位置付けている」と、DAダビッドソンのアナリスト、ギル・ルリア氏は指摘する。

グーグルもアマゾンもAI分野には積極的に資金を投じている。AI競争でマイクロソフトとの差を縮めようとしているグーグルは先月、汎用性の高い待望のAI「Gemini(ジェミニ)」を発表。アマゾンは米新興企業のオープンAIが開発した大規模な機械学習モデル「ChatGPT4」に対抗するため、コードネーム「Olympus」と呼ばれるモデルの開発に取り組んでいる。

<雇用に優先順位>

それでも、昨年の大規模な人員削減と比較すると、今年の削減は全体の規模がかなり小さくなると予想されている。景気の安定化が進んだことを背景に、ハイテクへの支出が拡大しているためだ。

米民間調査会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスの今月初めのリポートによると、ハイテク部門の昨年の人員削減は計16万8032人と、全産業で最多。アルファベット、マイクロソフト、アマゾン、メタなど大手が数万人を削減した。

調査会社グローバルデータのアナリスト、ベアトリス・バレ氏は今年の動きについて、「昨年のような数字にはならないだろう。(昨年に)ハイテク企業はパンデミック期に採用した従業員を全て解雇した格好となった」と指摘。「AIは非常にダイナミックな動きを巻き起こしているが、これはハイテク企業が雇用の優先順位を変えることを意味する」とした。

ハイテク企業の中にはAI人材に多額の給与を与えている例がある。昨年、米マッチの出会い系アプリ運営ヒンジがAI担当副社長を募集したが、基本給は最高で年額39万8000ドルだった。またアマゾンが応用科学・生成AI担当シニアマネジャーに最高34万0300ドルを提示しているとも報じられた。

アナリストや専門家によると、こうした高額報酬で生成AIからのリターンに対する投資家の期待が高まりそうだが、ほとんどの企業がこうした投資の見返りを得るのはかなり先になりそうだという。これまでのところAIブームで大勝しているのはマイクロソフトと半導体大手エヌビディアの2社だけだ。

コロンビア大学ビジネススクールのダニエル・ケウム助教授(経営学)によると、新技術で利益を上げるには10年以上の期間を要することがこれまでの事例から分かっている。「問題は、今回AIが違う道筋をたどるかどうかだ。私は悲観的だが、頭の切れる多くの人たちが今回はずっと短い期間で利益を稼ぎ出せると考えている」と冷ややかな見方を示した。

*システムの都合で再送します。

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