[東京 5日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 18005.49 +280.36 寄り付き 17921.00 安値/高値 17869.74─18079.46
TOPIX .TOPX 終値 1463.92 +19.00 寄り付き 1461.02 安値/高値 1453.84─1469.94
東証出来高(万株) 189654 東証売買代金(億円) 20029.66
東京株式市場で日経平均は4日続伸。終値で9月18日以来、約半月ぶりに節目の1万8 000円を回復した。9月米雇用統計が予想を大きく下回ったことを受け、米利上げ先送 りとの見方から前週末の米国株が上昇。これを受け日本株も買い優勢となり、日経平均の 上げ幅は一時350円超となった。環太平洋連携協定(TPP)交渉が大筋合意の見通し となり、関連銘柄に物色が強まったことも指数上昇を支えた。
日経平均の4日続伸は8月中旬の急落以降、初めて。日経平均が節目を回復したほか 、TOPIXも25日移動平均線(1463.58=5日)をわずかに上回った。国際石 油市況の上昇を受け、原油関連株や商社株などが物色されたほか、食品や農業、自動車関 連などTPPのメリットを受けやすい業種にも期待先行の買いが入り、東証1部値上がり 率上位には兼松産業 2286.T やフィード・ワン 2060.T 、井関農機 6310.T などが浮上し た。
もっとも、日経平均1万8000円より上値では戻り待ちの売りなどに押さえられ、 伸び悩む場面もあった。東証1部の売買代金も2兆0029億円と盛り上がりに欠け、先 物主導で買われた面も強い。指数寄与度の大きいファーストリテ 9983.T とソフトバンク 9984.T が堅調な値動きとなり、2銘柄で日経平均を70円弱押し上げた。
ちばぎんアセットマネジメント調査部長の奥村義弘氏は「TPP合意への期待感から 関連株が買われているが、それよりも直近の調整幅が大きかった資源株のリバウンドが目 立ち、自律反発との印象が強い。200日移動平均線(1万9109円27銭=同)水準 までは調整局面の中の戻りと捉えている」との見方を示した。
個別銘柄では、フェリシモ 3396.T がストップ高。2日、2015年3─8月期連結 利益予想の上方修正を発表し、材料視された。 純利益予想を5億3900万円(従来1 億4800万円)に修正した。顧客数が想定を下回り、売上高は従来予想を下回る見通し だが、原価率の改善や広告費の削減などが寄与するという。
半面、エクセル 7591.T が東証1部値下がり率トップ。2日に2016年3月期の通 期連結業績予想を下方修正したと発表し、嫌気された。中国経済の減速により、スマート フォン向け液晶モジュールや電子部品デバイスの需要が低調になる見込みとなったという 。
東証1部騰落数は、値上がり1390銘柄に対し、値下がりが416銘柄、変わらず が92銘柄だった。
(杉山容俊)