Carolina Mandl
[ニューヨーク 25日 ロイター] - モルガン・スタンレーの独自データによると、米国株の割高感が意識される中、世界のヘッジファンドは今年に入り、北米へのエクスポージャーを縮小する一方で、欧州株をポートフォリオに組み入れている。
欧州のSTOXX600種指数は年初来6.5%高で、S&P総合500種の9.6%高を下回る。S&Pは昨年中に24%上昇し、値上がり率はSTOXXの2倍だった。
BofA証券によると、予想利益に基づく株価収益率(PER)はS&P500種が21倍なのに対し、欧州株は14倍だ。
モルガンSは「欧州STOXX600が1月中旬に上昇し始めて以降、(ヘッジファンドは)取引日数の70%近くで欧州株を買っている」と指摘。これにより、ヘッジファンドのポートフォリオにおける欧州へのエクスポージャーは2023年末時点の17%以下から約19%に拡大したという。
投資家は主に株価上昇を見込んで買い持ちを増やしており、情報技術サービス、複合企業、半導体、電気機器、ライフサイエンス・ツール・サービスなどのセクターを選好している。
モルガンSの株式ストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏は、米国株がさらに上昇するかどうかは今年と来年の企業業績見通しに左右されると指摘した。