[29日 ロイター] - 金融分析会社S3パートナーズのデータによると、米電気自動車(EV)大手テスラ株の空売り筋の過去4営業日の評価損が55億ドルになったことが分かった。
テスラは23日、現在のプラットフォーム(車台)と生産ラインを使った「新しいモデル」を計画より前倒しして2025年の早い時期に投入すると発表した。
また、29日には中国の公道データ収集で同国インターネット大手、百度(バイドゥ)と提携したことが分かった。テスラの運転支援機能「フルセルフドライビング(FSD)」を中国で導入するための規制上の最後のハードルを克服したことになる。
これを受け、テスラ株価は29日に約16%上昇。24日以降では合計約40%上昇している。
S3によると、29日の株高により空売り筋には29億3000万ドルの評価損が発生。4月は21億1000万ドルの損失となった。
それでもテスラ株は年初来で約20%下落しており、空売り筋は今年41億ドルの利益となっている。
S3の予測分析責任者、イホール・ドゥサニウスキー氏は「これはショートスクイーズ(踏み上げ)ではない。実際、今回の上昇局面で空売りがみられ、先週だけで200万株以上の空売りが新たに積み上がった」と述べた。