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ティア Research Memo(5):高収益性と安定性を兼ね備えた収益構造

発行済 2015-12-15 16:23
更新済 2015-12-15 16:33
ティア Research Memo(5):高収益性と安定性を兼ね備えた収益構造
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■決算動向 (3)増減要因分析 ティア (T:2485)の売上高と経常利益の増減要因をまとめると、既存店の葬儀件数増加(+489百万円)と新店効果(+355百万円)が中心で、既存店の葬儀単価低下による減収(-330百万円)をカバーした格好だ。
経常利益の増減要因を見ると、売上高の増収効果(+239百万円)、売上原価の低減効果(+82百万円)で、広告宣伝費(-141百万円)や人件費(-115百万円)の増加分を吸収した格好となる。
なお、売上原価率は前期比で0.8ポイント改善しており、その内訳を見ると、商品原価率が2.0ポイント改善した一方で、労務費率が0.3ポイント、雑費率が0.9ポイント上昇した。
商品原価率改善の要因は、取扱商品の仕入単価見直しを行っていることに加えて、寝台車業務の内製化などを進めたことも改善要因となっている。
内製化に伴い労務費率など固定比率は上昇したものの、全体で見ると原価率の改善要因となった。
一方、販管費率は前期比0.7ポイント上昇し、金額ベースでも237百万円増加した。
増加要因の内訳は、広告宣伝費で141百万円増、人件費で115百万円増となっている。
(4)財務状況について 2015年9月末の財務状況は、総資産残高が前期末比1,223百万円増加の10,137百万円となった。
主な増減要因を見ると、流動資産は現預金の増加(+679百万円)を主因に前期末比700百万円増加した。
また固定資産は店舗数の拡大による有形固定資産の増加(+480百万円)を主因に同523百万円増加した。
一方、負債は前期末比462百万円減少の5,166百万円となった。
有利子負債が620百万円減少したことが主因となっている。
また、純資産は公募増資や第3者割当増資に伴う資金調達で、資本金及び資本準備金がそれぞれ579百万円増加したことや、当期純利益の計上による利益剰余金の増加で、前期末比1,685百万円増の4,970百万円となった。
経営指標を見ると、公募増資等の実施に伴って安全性を示す流動比率、自己資本比率、有利子負債比率などの数値がいずれも大きく改善した格好となっている。
また、収益性に関しては、自己資本が増加したことにより、ROEが若干低下したものの、引き続き10%以上の水準を維持しており、ROA、売上高営業利益率も10%台で安定して推移するなど、高収益性と安定性を兼ね備えた収益構造になっていることがわかる。
同社では、中長期的に店舗数を200店舗まで拡大していく目標を掲げており、そのなかでM&Aも活用していく方針としている。
そのため、当面は財務面での基盤強化に注力していく考えで、経営指標としては自己資本比率で50%の水準を目指していく考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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