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網屋 Research Memo(8):「人材」に関わる活動に重点を置き取り組む

発行済 2024-09-26 15:08
更新済 2024-09-26 15:30
© Reuters.
*15:08JST 網屋 Research Memo(8):「人材」に関わる活動に重点を置き取り組む ■ESGの取り組み

網屋 (TYO:4258)はESG経営の推進にあたり、E(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)の観点から優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定している。
同社では、社会への貢献、事業の継続において、「人材」が最も重要であり、ESGにおいても「人材」に関わる活動に重点を置いて取り組む考えである。


1. 「環境」への配慮
在宅勤務、ワーケーションなど、働き方の多様化を積極的に推進するほか、社内をフリーアドレス化し、社員1人当たりのオフィススペースの効率化を図ることで、オフィス内で必要とする電力量の削減に努めている。
また、会議資料の電子化や業務における紙の使用量の削減を推進し、「保護(まもる)くん」※の利用により、紙資源の再利用を促進している。


※ (株)日本パープルが手掛けている機密情報を回収するためのボックスである。
回収ボックスに集められた紙は、機密処理施設に運ばれ、再生紙としてリサイクルされる。


2. 「社会」への貢献
サイバーセキュリティ人材の不足は、国防の観点から重要な課題の1つである。
同社は、国立大学法人、公立大学法人、学校法人、国立高等専門学校などとの共同研究を通じて、サイバーセキュリティ人材の育成に貢献している。
また、海外の大学とも連携し、海外のサイバーセキュリティ人材の育成にも積極的に関与し、世界のサイバー空間の安全性向上に貢献している。
具体的な取り組みとして、東京大学との因果解析によるログの活用、京都大学、北陸先端科学技術大学院大学とのサービスデザインの共同研究、上智大学との秘密分散法を活用したビジネス創出、高等専門学校とのWi-Fiエクスペリエンス向上のアプリ開発、北海道大学とのサイバーセキュリティ研究部門の設置やAIによるパケット・ログ解析、東京工業大学との次世代機械学習の数理モデルの研究、タイの国立大学マヒドン大学との「ALog」に搭載するAIの調査・検証などがある。


そして、誰もが平等に雇用機会が与えられるように同社では傷病等で休職した従業員に対し、休業中のサポート、職場復帰に向けたサポートを積極的に行っている。
また、女性が活躍できる社会を推進していくための産休後の職場復帰についても積極的にサポートしている。
子供は将来の社会を背負っていく貴重な存在であり、男性の育児への積極的参画も重要である。
同社では必要とするすべての従業員が育児のための休暇を取得できるよう積極的にサポートしていく考えである。


3. 「ガバナンス」の強化
(1) リスク・コンプライアンスへの取り組み
経済環境、自然災害、政治・地政学、レピュテーション、労務、不正行為など同社を取り巻くリスクには様々なものがある。
同社ではリスク・コンプライアンス委員会を設置し、これらのリスクを識別し、予防・コントロールするとともに、有事の際にその被害を最小限に留めるための体制を整備している。
また、法令違反に対する予防だけでなく、法改正や制度改正などに対して速やかな対応ができるよう、専門家との連携も強化している。


(2) サイバーセキュリティ対策の強化
サイバーセキュリティ企業として、社会にサイバー空間の安心・安全を提供する立場にあるため、厳しいセキュリティ対策を講じている。
セキュリティリスクに対する予防だけでなく、常にリスク状況をモニタリングし、有事における被害を最小限にとどめるための対策及び体制を整備している。
具体的には、セキュリティリスクをモニタリングし、把握することで顕在化を予防するとともに、有事の際に速やかに適切な対処を行うためにCSIRTを設置している。
また、サーバ等すべての機器に対し、週次で脆弱性検査を実施している。
発見した脆弱性については、対応基準に従い、脆弱性の重要度に応じて適切に対処している。


(3) 情報セキュリティの継続的改善
顧客や同社などが所有する情報を保護することを目的として、国際規格である「ISO/IEC 27001」認証を取得している。
同社では情報セキュリティ委員会を設置し、各部門にセキュリティ担当者を配置することで、日々変化する情報セキュリティリスクに迅速に対処できる体制を整備し、その維持・改善に努めている。



中長期スケールを想定した研究開発投資に注力。
2024年3月には自己株式の取得を実施

■株主還元策

同社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題の1つとして認識している。
優秀な人材の採用、将来の新規事業展開等のための必要運転資金として内部留保の充実を図ることが株主に対する利益還元につながるとの考えのもと、創業より配当は実施していない。
将来的には、財務状態及び経営成績を勘案しながら株主への利益還元として配当実施を検討する予定であるが、現在のところその実施時期等については未定である。
なお、剰余金の配当を行う場合は、年1回の期末配当を基本的な方針としている。


また、同社では2023年9月に株主優待制度の導入を発表した。
毎年12月31日時点で同社株主名簿に記載があり、同社普通株式200株以上を保有している株主を対象に保有株数と保有継続期間に応じてQUOカードを進呈している。
加えて、2024年3月には、資本効率の向上及び経営環境の変化に応じた機動的な資本政策を目的として、自己株式48,000株の取得を実施している。
同社は中期経営計画による成長方針を打ち出し、株主優待や機動的な自己株式の取得等によって株主への利益還元の姿勢を明確にしていることから、中長期的な株価向上に対する蓋然性は高いと弊社では見ている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)

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