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ビューテHD Research Memo(2):独自の流通システムの構築や低価格戦略によりシェア拡大に取り組む

発行済 2024-10-02 11:12
更新済 2024-10-02 11:15
© Reuters.
*11:12JST ビューテHD Research Memo(2):独自の流通システムの構築や低価格戦略によりシェア拡大に取り組む ■会社概要

1. 事業概要
ビューティカダンホールディングス (TYO:3041)の事業は、葬儀関連会社に対して生花祭壇や供花等を提供する「生花祭壇事業」及び生花祭壇部門の仕入れや葬儀関連会社・小売店へ生花を販売する「生花卸売事業」を中心に、結婚式会場等に対して婚礼用の生花商品を制作・設営する「ブライダル装花事業」、システム開発等を含む「その他事業」で構成される。
主力の「生花祭壇事業」が売上高の約55%及び利益のほとんどを占めている。


(1) 生花祭壇事業
葬儀関連会社に対して、生花祭壇※や供花等の制作から、その設営までを含めたサービスを提供している。
(株)ビューティ花壇東日本(東京都)、(株)ビューティ花壇西日本(熊本県)、(株)花時(沖縄県)の3社により全国に営業拠点を展開してきた。
生花祭壇の先駆者として、長年培ってきた高い技術力とデザイン性で差別化を図る一方、独自の流通システムや大量仕入れを生かした低価格化への対応という両にらみの戦略によりシェア拡大を目指している。


※ 生花祭壇とは、生花のみを使用して作成する葬儀用の祭壇のことである。
葬儀現場に生花を持ち込み祭壇の規格に合わせた飾り付けにより祭壇に応じた様々な創意工夫が可能となった。
現在は立体的な広がりを持った生花祭壇へと進化している。
同社は、生花祭壇の先駆者的な存在として、生花祭壇スタイルを関東地方へ初めて持ち込むなど、広く一般に普及させてきた。


(2) 生花卸売事業
国内外の生産者、卸売市場、仲卸・小売業者等の多くの仕入先から得た情報を生かし、顧客ニーズに沿った商品を仕入れ、自社の「生花祭壇事業」や「ブライダル装花事業」を含め、全国の葬儀関連会社や生花小売店へ卸販売している。
2013年10月に子会社化したマイ・サクセス(株)に同事業を集約した。
全国の中央・地方卸売市場との連携や生産者とのネットワークによる独自の流通システムなどに強みを有する。
物流網の構築や産地開拓、新商品の開発などに取り組んでおり、花卉の生産・販売部門を担う(株)アグリフラワーとの連携による自社生産も力を入れている。


(3) ブライダル装花事業
主に結婚式場(ホテルや専門式場のほか、ゲストハウスやレストランウェディングを含む)に対して、卓上花やブーケ等の婚礼における生花商品を制作し、その設営までを含めたサービスを提供している。
ビューティ花壇西日本(旧One Flower)が手掛ける。
近年、国内の婚姻数は減少傾向にあるが、事業間シナジーの創出をはじめ、新規取引先開拓(関西・九州エリア)や付加価値の向上により、収益力の強化に取り組んでいる。


(4) その他事業
2014年4月に子会社化した(株)SHFが手掛けるシステム開発や、2012年12月に設立した(株)セレモニーサービスによる冠婚葬祭コンサルタント事業、2015年6月に子会社化した(株)キャリアライフサポートによる就労継続支援事業などで構成される。
2019年6月期からは、花卉の生産事業を行うアグリフラワーを連結化しており、事業の六次化にも取り組んでいる。
なお、SHFは葬儀関連会社に対する基幹システムの提供を行うとともに、名札書きシステム及びモバイル端末を用いた電子カタログや簡易見積もりシステム、建築業者向けCADシステムなどの開発も手掛けている。


2. グループ体制(持株会社体制への移行)
同社は、2024年1月1日付けで(株)ビューティ花壇から(株)ビューティカダンホールディングスへと商号変更するとともに持株会社体制へ移行し、グループ再編を実施した。
さらなる業容拡大と企業価値向上を実現させるため、グループ各社の連携強化、経営責任の明確化、次世代経営者の育成等を狙っている。


3. 沿革
同社は、現 代表取締役会長の三島美佐夫(みしまみさお)氏により、1974年5月に生花祭壇の販売及び生花の卸売を目的に、熊本県熊本市において個人商店として設立された。
事業規模の拡大を目指して、1997年1月に有限会社、2000年には株式会社に組織変更し、東京への進出を果たした。


その後、順調に業績を伸ばして、2006年には東京証券取引所(以下、東証)マザーズ市場に株式を上場すると、2007年にはブライダル市場への生花サービスを強化するため、(株)クラウンガーデネックス(現 ビューティ花壇西日本)を100%子会社として熊本県に設立した。
M&Aにも積極的に取り組み、2012年4月にシステムハウス福知山(現 SHF)、2013年4月に花時、10月にマイ・サクセス、2015年6月にはキャリアライフサポートを相次いで子会社化するなど、事業規模の拡大と多角化を進めてきた。
2016年2月には、千葉県成田市にてローズヒップ・バラ・菊などを生産するアグリフラワーを設立し、事業の六次産業化に向けて花卉の生産事業にも参入した。


2016年10月に東証マザーズから東証2部へ市場変更し、2022年4月に東証スタンダード市場へ移行した。
2020年9月に舛田正一(ますだしょういち)氏が新社長に就任(三島氏は代表権のある会長に就任)すると、2021年7月から新体制による中期経営計画(2022年6月期~2024年6月期)をスタートさせた。
2024年1月1日からはグループ連携強化と次世代経営者育成等を目的に、持株会社体制へと移行している。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


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