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そして最近の海運業界を取り巻く事業環境は、中国の景気減速の影響、さらに世界経済の減速懸念などで、バルチックドライバルク指数(鉄鉱石・石炭・穀物など乾貨物を運搬する外航不定期船を対象にロンドン海運取引所が算出する運賃指数)が、過去最低水準で推移するなど厳しい状況だ。
飯野海運 (T:9119)のドライバルクキャリアも市況低迷の影響を受けるが、同社が主力としているオイルタンカー、ケミカルタンカー、ガスキャリアは、いずれも中長期契約が中心である。
またケミカルタンカーは荷動きが安定しているため、スポット契約が影響を受けるケミカルタンカー市況は、ドライバルクキャリアに比べて比較的堅調に推移している。
このため同社の外航海運業、内航・近海海運業の収益は堅調推移が予想される。
為替のドル高・円安、燃料油価格下落もプラス要因だ。
2016年3月期第3四半期累計の外航海運業の営業利益は前年同期比35.0%増加した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)