[東京 28日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 17134.37 +131.62 寄り付き 17129.27 安値/高値 16961.41─17167.88
TOPIX .TOPX 終値 1381.85 +15.80 寄り付き 1375.16 安値/高値 1364.8─1381.85
東証出来高(万株) 184515 東証売買代金(億円) 19283.26
東京株式市場で日経平均は続伸した。円安進行を背景に安心感が広がり、序盤は買い優勢 の展開。日経平均は3月23日の高値1万7142円を上抜き、取引時間中で6営業日ぶ りの高値水準となった。後場には先物主導で一時下げに転じる場面があったが、大引けに かけて切り返し、日経平均の終値は131円高。TOPIXはこの日の高値で引けた。
ドル/円 JPY=EBS が1ドル113円台半ばと円安に振れたことを背景に外需セクタ ーの一角が買われ、日経平均は寄り後に一時165円高まで上昇。きょうは3月期末の配 当権利付き最終売買日で「個人投資家を中心に配当権利取りの動きがみられた」(国内証 券)といい、JR東日本 9020.T やNTT 9432.T など安定配当銘柄に物色が向かったこ とも相場の支えとなった。
週末に5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)前に消費喚起を狙った経済対策を 策定すると報じられたほか、消費増税の先送り観測が高まっていることも支援材料となっ た。経済対策では子育てサービスに使うクーポン券の配布などが検討対象とされ、政策の 恩恵を享受する銘柄として、サクセスホールディングス 6065.T やJPホールディングス 2749.T などが買い優勢だった。
後場に入ると失速し、日経平均が節目の1万7000円を割り込む場面はあったが、 引けにかけ再び持ち直した。パッシブ系ファンドなどによる配当分の再投資が大引けにか けて先物買いで手当てされた可能性があるという。松井証券シニアマーケットアナリスト の窪田朋一郎氏は「期末要因で堅調な値動きだが、海外投資家がいない中では相場の腰が 強いとは言いにくい」と述べた。
個別銘柄では、シャープ 6753.T が高い。台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業<2317.TW >によるシャープ買収をめぐり、月末に契約することになったことが明らかになった。3 0日にシャープが取締役会で決議し、31日に両社が契約すると伝わり、買収交渉のめど がついたことから買いが入った。
半面、マーベラス 7844.T が反落。同社は25日、2016年3月期通期の業績予想 を下方修正したと発表し、嫌気された。オンライン事業で新規タイトルのサービス開始時 期が遅れたことなどが響いた。
東証1部騰落数は、値上がり1562銘柄に対し、値下がりが301銘柄、変わらず が85銘柄だった。
(杉山容俊)