ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイ傘下の電力会社パシフィコープは、2020年に発生したスレーター火災に関する請求について、378人の原告と1億5000万ドルの和解に達した。オレゴン州とカリフォルニア州北部で約15万7000エーカーを焼き尽くしたこの火災は、2ヵ月後に鎮火した。
本日発表された合意は、スレーター火災に関連するカリフォルニア州北部の請求の大部分に対処するものである。パシフィコープはすでに、オレゴン州とカリフォルニア州のレイバー・デイ・ウイークエンドに発生した火災の被害を受けた個人および企業からの1,600件以上の請求に対し、10億ドル以上の和解金を支払っている。
この和解にもかかわらず、オレゴン州ポートランドに本社を置くパシフィコープは、現在も多数の訴訟を抱えている。係争中の訴訟のなかには、極端な強風時に送電線を遮断しなかった電力会社の過失を非難するものもある。これらの訴訟のひとつは、少なくとも300億ドルを要求しており、パシフィコープはこれを過大なものだとレッテルを貼っている。それでも同社は、妥当な請求はすべて解決する意向を示している。
米国政府もまた、スレーター火災に関連する3億5600万ドルの費用と損害賠償を求め、パシフィコープ社を提訴する可能性を示唆している。パシフィコープは、バークシャー・ハサウェイ・エナジーの子会社で、1965年以来バフェット氏が率いる複合企業バークシャー・ハサウェイが92％を所有している。
ウォーレン・バフェットは、2月24日付の株主宛年次書簡で、山火事がもたらす財務上のリスクを過小評価していたことを認め、それを "コストのかかる過ち "と呼んだ。バークシャー・ハサウェイは2006年にパシフィコープを51億ドルで買収した。
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