Investing.com -- テスラ（NASDAQ:TSLA）の株価は火曜日の取引前に2%上昇した。これは水戸証券が同社の格付けを「ニュートラル」から「アウトパフォーム」にアップグレードし、目標株価を大幅に引き上げたことを受けてのものだ。アナリストのヴィジェイ・ラケシュ氏は、自動運転に関する規制の追い風、トランプ政権の新政策による潜在的な恩恵、そして電気自動車市場におけるテスラの競争力など、複数の要因を好材料として挙げている。
ラケシュ氏の分析によると、自動運転の規制枠組みが緩和されつつあり、これによりテスラのフルセルフドライビング（FSD）とロボタクシーの評価にさらなる上昇余地があるとしている。また、同社が競合他社と比較してより収益性の高いEVロードマップを持ち、世界の軽自動車生産（LVP）を上回る成長を遂げる可能性があることも強調した。水戸証券のサム・オブ・ザ・パーツ（SOTP）評価によると、テスラの目標株価は約1.8兆ドル、つまり1株あたり515ドルとなり、以前の目標株価230ドルから大幅に上昇している。この新しい目標株価は、同社の2025年予想売上高の約15.5倍をベースにしている。
このアップグレードは、トランプ政権の政策との好ましい連携が期待される中で行われた。ラケシュ氏は、テスラの強力なサプライチェーンとバランスシート、そして米国のEVリース・クレジットの段階的廃止などの新政策により、テスラが競合他社よりも有利な立場に立つ可能性があると予想している。また、テスラの自動運転技術が広範な商業化に向けて進展しており、フルセルフドライビングが2025年までに米国で、2027年までに欧州でレベル4+として承認される可能性があると推測している。
水戸証券の評価には、テスラのヒューマノイドロボット事業の潜在的成長も含まれており、2040年までに720万台に達すると予想している。これはテスラ自身の期待を大きく下回る数字だ。欧州連合の関税や米国のEV税額控除の廃止など、短期的な逆風はあるものの、ラケシュ氏はこれらの課題がテスラに与える影響は競合他社と比べて小さいと考えている。
ラケシュ氏は「マスクCEOとトランプ政権との連携により、TSLが好ましい立法環境の恩恵を受けると見ている」と述べた。この発言は、テスラの戦略的方向性と現在の政治状況との間に認識されるシナジーを強調しており、これが同社の成長と市場シェア獲得を促進する可能性があることを示唆している。
今日のテスラの株価の動きは、水戸証券のアップグレードを受けて投資家の楽観的な見方が反映されており、同社の成長軌道を強化する可能性のある好ましい規制および立法の進展が期待されていることを示している。
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