NYの視点:米12月雇用統計、先行指標は減速の兆しも、鈍化が証明されると利下げ観測再燃へ

発行済 2025-01-09 08:12
更新済 2025-01-09 08:15
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*08:12JST NYの視点:米12月雇用統計、先行指標は減速の兆しも、鈍化が証明されると利下げ観測再燃へ 米労働省が発表する12月雇用統計では市場エコノミストの平均予想で失業率が4.2%で前月から変わらず。
非農業部門雇用者数は+16.5万人と、前月の+22.7万人から伸び鈍化が予想されている。


先行指標のひとつとして注目される民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の12月分は+12.2万人と、11月+14.6万人から予想以上に伸びが鈍化した。
8月来で最低の伸びとなった。
最新11月JOLT求人件数は809.8万件と、予想外に5月来の800万件台を回復した。
ただ、内容では求人件数は4.8%と、6月以来の高水準となったが、一部鈍化基調も見られる。
労働者の市場への自信を表明すると見られる自主退職率は1.9%と、前月2.1%から再び低下。
自主退職数は306.5万人と、パンデミックにより経済が封鎖された直後の20年8月来で最低となった。
採用率も3.3%と、3.4%から低下した。
採用者数は526.9万人と、1年間で30万人減少した。


米国経済の7割を消費が占めるため注目されるISM非製造業の雇用は51.4と、51.5から低下し、9月来で最低。
ただ、活動の拡大となる50を3カ月連続で上回った。
ISM製造業の雇用は45.3と、48.1からさらに低下。
7カ月連続の50割れで活動の縮小となった。


雇用関連指標は依然強弱まちまちながら労働市場は過熱の状況から鎮静化しつつある。
雇用減速の証拠も見られ、雇用統計が予想を下回ると、年内の利下げ観測が強まり、ドル売り圧力となる可能性がある。


■米12月雇用統計の先行指標
●ADP雇用統計:+12.2万人(予想:+14万人、11月:+14.6万人)
●JOLT求人:809.8万件(11月783.9万件)

●ISM製造業雇用:45.3(48.1)
●ISM非製造業雇用:51.4(51.5)

●新規失業保険申請件数
1/4:201000
12/28:211000
12/21:220000


●消費者信頼感指数:104.7(11月99.2)
雇用(%)
十分:37.0(11月33.6)
不十分:48.2(51.2)
雇用を得るのが困難:14.8(15.2)

6か月後
雇用:
増加:19.1(22.8)
減少:21.3(17.9)
不変:59.6(59.3)
所得
増加:17.2(20.7)
減少:14.3(12.1)
不変:68.5(67.2)

●米雇用統計予想
失業率:4.2%(11月4.2%)
非農業部門雇用者数:+16.5万人(+22.7万人)
平均時給:前月比+0.3%、前年比+4.0%(+0.4%、+4.0%)

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