*17:17JST TDCソフト Research Memo(7):DX促進に向けた企業のIT投資は引き続き好調に推移(1)
■今後の見通し
1. 2024年3月期の業績見通し
TDCソフト (TYO:4687)の2024年3月期の連結業績は、売上高37,300百万円(前期比5.8%増)、営業利益3,550百万円(同2.6%増)、経常利益3,750百万円(同1.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,510百万円(同0.8%増)を見込む。
第2四半期の実績は計画を上回ったが、現時点では期初の業績予想を据え置いた。
ただし、今後も市場環境は順調に推移することが想定され、すべての事業分野で売上高の拡大を見込んでいる。
なお、事業分野別業績見通しについては、金融ITソリューション分野は、需要拡大に対応して期初計画から200百万円増の16,700百万円に上方修正し、公共法人ITソリューション分野では、期初計画から200百万円減の9,900百万円に下方修正して、経営リソース活用の全体最適化を図っている。
投資に関しては、引き続き最新の要素技術や人材確保・育成に向けて積極的に行う方針であり、第3四半期以降、旧本社を新たな開発拠点「TechnoGrowth Center Shinjuku」として整備するなど、第2四半期までと同程度の投資を予定している。
これらの投資については、収益拡大で吸収し増益を計画している。
事業環境が好調ななかで予想は保守的に映るが、同社では、人材など経営リソースに応じた売上の伸長を計画しており、トラブルプロジェクトの原因となるような外注に依存した無理な受注はしない方針だ。
企業競争力の維持・強化を実現するためのモダナイゼーションなど、DX促進に向けた企業のIT投資は前期に引き続き好調に推移すると見られる。
2024年3月期第2四半期の顧客別売上高推移を見ても、銀行や官公庁・団体が前年同期比で大きく伸びているほか、クレジット、保険、非製造業においても前年同期を上回り、成長が継続している。
通信業者や流通業者などがキャッシュレス決済などの金融ビジネスに参入するなか、これまで基幹システムを借りていた企業や組織が本格的に事業を拡大させる動きを見せており、新たな基幹システムを構築する案件が増えている。
そのため、引き続き金融ITソリューション分野、公共法人ITソリューション分野、ITコンサルティング&サービス分野を中心に拡大基調が継続する可能性は高いと弊社では考えている。
2. 事業分野別の業績見通し
(1) ITコンサルティング&サービス分野
SaaS、iPaaSなどのクラウド系ソリューション案件の需要は継続し、拡大基調を維持できる見込みで、売上高は前期比11.6%増の6,400百万円を計画している。
(2) 金融ITソリューション分野
既存領域は堅調に推移し、さらにクレジットや銀行関連のモダナイゼーション、レガシーマイグレーション(独自アーキテクチャのシステムからオープンシステムに乗り換える動き)関連案件需要も旺盛であるため、売上高は前期比5.0%増の16,700百万円を計画している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
1. 2024年3月期の業績見通し
TDCソフト (TYO:4687)の2024年3月期の連結業績は、売上高37,300百万円(前期比5.8%増)、営業利益3,550百万円(同2.6%増)、経常利益3,750百万円(同1.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,510百万円(同0.8%増)を見込む。
第2四半期の実績は計画を上回ったが、現時点では期初の業績予想を据え置いた。
ただし、今後も市場環境は順調に推移することが想定され、すべての事業分野で売上高の拡大を見込んでいる。
なお、事業分野別業績見通しについては、金融ITソリューション分野は、需要拡大に対応して期初計画から200百万円増の16,700百万円に上方修正し、公共法人ITソリューション分野では、期初計画から200百万円減の9,900百万円に下方修正して、経営リソース活用の全体最適化を図っている。
投資に関しては、引き続き最新の要素技術や人材確保・育成に向けて積極的に行う方針であり、第3四半期以降、旧本社を新たな開発拠点「TechnoGrowth Center Shinjuku」として整備するなど、第2四半期までと同程度の投資を予定している。
これらの投資については、収益拡大で吸収し増益を計画している。
事業環境が好調ななかで予想は保守的に映るが、同社では、人材など経営リソースに応じた売上の伸長を計画しており、トラブルプロジェクトの原因となるような外注に依存した無理な受注はしない方針だ。
企業競争力の維持・強化を実現するためのモダナイゼーションなど、DX促進に向けた企業のIT投資は前期に引き続き好調に推移すると見られる。
2024年3月期第2四半期の顧客別売上高推移を見ても、銀行や官公庁・団体が前年同期比で大きく伸びているほか、クレジット、保険、非製造業においても前年同期を上回り、成長が継続している。
通信業者や流通業者などがキャッシュレス決済などの金融ビジネスに参入するなか、これまで基幹システムを借りていた企業や組織が本格的に事業を拡大させる動きを見せており、新たな基幹システムを構築する案件が増えている。
そのため、引き続き金融ITソリューション分野、公共法人ITソリューション分野、ITコンサルティング&サービス分野を中心に拡大基調が継続する可能性は高いと弊社では考えている。
2. 事業分野別の業績見通し
(1) ITコンサルティング&サービス分野
SaaS、iPaaSなどのクラウド系ソリューション案件の需要は継続し、拡大基調を維持できる見込みで、売上高は前期比11.6%増の6,400百万円を計画している。
(2) 金融ITソリューション分野
既存領域は堅調に推移し、さらにクレジットや銀行関連のモダナイゼーション、レガシーマイグレーション(独自アーキテクチャのシステムからオープンシステムに乗り換える動き)関連案件需要も旺盛であるため、売上高は前期比5.0%増の16,700百万円を計画している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)