[ニューヨーク 13日 ロイター] - 米国株式市場は4日続伸。6月の米卸売物価指数(PPI)が前年比で約3年ぶりの低い伸びにとどまったことを受けてテクノロジー株などに買いが先行した。
労働省が発表した6月のPPIは前年比0.1%上昇と、2020年8月以来約3年ぶりの低い伸びにとどまり、前日発表の6月の米消費者物価指数(CPI)に続き、インフレ圧力が緩和していることを示した。
連邦準備理事会(FRB)が今月の会合で0.25%ポイントの利上げを実施後、引き締めを停止するとの見方が強まった。
エドワード・ジョーンズのシニア投資ストラテジスト、モナ・マハジャン氏は「労働市場や消費関連指標が総じて改善する中でも、インフレ動向が正しい方向に引き続きあることがPPIで改めて確認できた。これは良い兆しだ」と指摘した。
ハイテク関連株がS&P総合500種の上昇に最も大きく寄与し、超大型テクノロジー株を中心に構成するニューヨーク証券取引所のFANG+インデックスは2.7%上昇し、終値で過去最高値を付けた。
半導体株も大幅高を演じ、エヌビディアは取引時間中の過去最高値を記録。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2%高となった。
一方、8日までの1週間の新規失業保険申請件数は予想外に減少し、労働市場がなお引き締まった状態にあることが示され、楽観ムードにやや水を差した。
市場は今週始まる第2・四半期決算発表シーズンにも注目を移している。14日に発表を控えるJPモルガン・チェースは0.5%高で引けた。
食品・飲料大手ペプシコは2.4%急伸。年間の売上高と利益の予想について2回目の上方修正を発表したことを好感した。
グーグルを傘下に置くアルファベットは4.7%上昇。対話型人工知能(AI)「Bard(バード)」を欧州とブラジルでも展開すると発表した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.90対1の比率で上回った。ナスダックでも1.93対1で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は約108億2000万株。直近20営業日の平均は111億1000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34395.14 +47.71 +0.14 34412.31 34482.26 34365.33
前営業日終値 34347.43
ナスダック総合 14138.57 +219.61 +1.58 14021.15 14163.81 14012.24
前営業日終値 13918.96
S&P総合500種 4510.04 +37.88 +0.85 4491.50 4517.38 4489.36
前営業日終値 4472.16
ダウ輸送株20種 15914.51 -1.34 -0.01
ダウ公共株15種 931.15 +4.02 +0.43
フィラデルフィア半導体 3797.13 +75.66 +2.03
VIX指数 13.61 +0.07 +0.52
S&P一般消費財 1366.41 +14.60 +1.08
S&P素材 527.19 +4.12 +0.79
S&P工業 921.59 +1.40 +0.15
S&P主要消費財 776.83 +3.41 +0.44
S&P金融 573.39 +2.10 +0.37
S&P不動産 243.44 +1.62 +0.67
S&Pエネルギー 640.65 -2.92 -0.45
S&Pヘルスケア 1511.97 -0.21 -0.01
S&P通信サービス 223.99 +5.08 +2.32
S&P情報技術 3130.50 +46.11 +1.49
S&P公益事業 341.06 +1.29 +0.38
NYSE出来高 8.74億株
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 32775 + 235 大阪比
シカゴ日経先物9月限 円建て 32730 + 190 大阪比
*内容を追加して再送します。