[モスクワ 22日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は22日、デフォルト(債務不履行)リスクが注視される中、外貨建て債の債務を履行するための一時的な手続きを確立する法令に署名した。
ロシアは資金があるにもかかわらず、ウクライナ侵攻を受けた西側の制裁により利払いが困難になっているとし、欧米諸国がロシアを人為的にデフォルトに追い込もうとしていると非難している。
プーチン氏は新たなスキームに基づき、政府がユーロ債の支払いを処理する銀行を選ぶ期間を10日間設けた。
法令は「ユーロ債の債務は外貨建て債務の価値と同等額のルーブルで履行された場合、適切に履行されたと見なされる」としている。
法令によると、為替レートは支払い日におけるロシア国内の為替市場のレートに基づいて算出される。
ロシアは5月27日にドル建て債で7125万ドル、ユーロ建て債で2650万ユーロ(2798万ドル)の利払い期限を迎えた。
ロシア財務省は同国の連邦証券保管振替機関(NSD)に資金を移管したとしているが、制裁によりこれ以上の手続きは進まない見込みで、30日の猶予期間が終了する6月末ごろにデフォルトに陥る可能性がある。