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欧米為替見通し:ドル・円は売り継続か、北朝鮮めぐる緊張高まる

発行済 2017-04-13 17:20
更新済 2017-04-13 17:33
欧米為替見通し:ドル・円は売り継続か、北朝鮮めぐる緊張高まる
今日の欧米市場では、ドル・円は売り継続を予想したい。
欧米市場の連休を控えて取引は手がけにくいなか、トランプ米大統領のドル高けん制発言に加え、北朝鮮をめぐる緊張が高まっており、ドル売り・円買いの流れは続きそうだ。


トランプ大統領が米紙とのインタビューで「ドルが強くなりすぎている」と発言したことで、前日海外市場ではドル売りが強まり、昨年11月以来、5カ月ぶりに109円を割り込んだ。
本日のアジア市場でも、午前はその影響から108円台後半を中心とした値動きとなった。
トランプ大統領は同時に、低金利政策を好むとも述べており、米金利が低下しやすいこともドル売りを支援する可能性がある。
本日の欧米市場ではこうした材料を消化する動きとなれば、ドル売り先行となりそうだ。


また、引き続き地政学リスクも意識される。
報道によると、衛星写真から北朝鮮北東部にある核実験場での活動が明らかになった。
15日は金正恩・朝鮮労働党委員長の祖父、金日成主席の生誕105年の記念日で、それに合わせて核実験やミサイル発射による国威発揚や武力誇示に踏み切る可能性が指摘される。
トランプ政権はこれまで北朝鮮に対する武力行使も排除しない姿勢を示しており、シリア問題に加え朝鮮半島有事にも警戒感が強まりやすい。


ただ、欧米市場は明日14日がグッドフライデーで休場となるため、連休を前に動きづらい展開も予想される。
ドル・円は下落トレンド入りしたとの観測が広がり、押し目買いは期待しにくいものの、積極的なドル売りは手控えられるとの見方から、ドルの極端な下落は回避されると予想したい。
(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・3月生産者物価指数(前月比予想:0.0%、2月:+0.3%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:24.5万件、前回:23.4万件)
・23:00 米・4月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:96.5、3月:96.9)

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