Hiroko Hamada
[東京 1日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比742円80銭高の3万1601円65銭と、大幅に続伸して取引を終えた。前日の日銀の金融政策決定会合を波乱なく通過した安心感や、為替の円安進行が好感され、日本株は堅調に推移した。日経平均は高値引けとなり、今年2番目の上げ幅となった。
日経平均は前営業日比452円高でスタート。その後も上げ幅を広げ、700円高となった。日本時間の2日未明に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が公表されることから、後場前半にかけては伸び悩んだが、午後2時前にトヨタ自動車の決算が発表されると同社株が一段高となり、日経平均も騰勢が強まった。
ドルが151円台前半で推移し、円安が進行していることから、自動車株が堅調に推移したほか、精密機器、電気機器などもしっかりで、「景気敏感株を中心に買われている」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれた。
市場参加者の関心は米金融政策動向へと向かっており、今回のFOMCでは政策金利据え置きを予想する見方が優勢となっている。「マーケットは既に12月以降の米連邦準備理事会(FRB)の政策スタンスに注目しており、パウエル議長の記者会見でFRBの認識を確認する展開となりそうだ」(同)という。
目先の日本株については底堅い展開を予想する声も聞かれた。丸三証券の投資情報部長・丸田知宏氏は「次第に米長期金利のピークがみえてくることが予想されるほか、国内では東証による資本効率改善の要請もあり企業の新しい動きも出てくるだろう」と指摘。丸田氏は「年末に向けて日経平均は6月に付けた高値(3万3772円89銭)へ上値を試すのではないか」と話した。
TOPIXは2.53%高の2310.68ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比2.53%高の1189.24ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆8360億5900万円だった。東証33業種では、値上がりは輸送用機器や証券、海運など32業種で、値下がりは小売となった。
個別ではトヨタ株が後場一段高、一時6.2%高となった。同社はこの日、2024年3月期の連結営業利益予想を前期比65.1%増の4兆5000億円(従来予想は3兆円)に上方修正し、好感された。
一方、前日に決算を発表したアドバンテストが軟調で、5.9%安となった。
プライム市場の騰落数は、値上がり1308銘柄(78%)に対し、値下がりが328銘柄(19%)、変わらずが22銘柄(1%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 31601.65 +742.80 31311.22 31,301.51─31,601.65
TOPIX 2310.68 +56.96 2285.84 2,284.32─2,312.68
プライム市場指数 1189.24 +29.36 1176.06 1,176.06─1,190.19
スタンダード市場指数 1112.35 +9.66 1110.21 1,106.91─1,113.01
グロース市場指数 827.68 -6.51 840.49 822.06─840.49
マザース総合 642.06 -6.30 653.61 637.17─653.61
東証出来高(万株) 194396 東証売買代金(億円) 48360.59