[ベルリン 11日 ロイター] - ドイツのキール世界経済研究所(IfW)は11日、第3・四半期のドイツの国内総生産(GDP)が前期比0.3%減となり、同国が景気後退に突入するとの見通しを示した。
第2・四半期のGDPは前期比0.1%減だった。
IfWは今年の経済成長率予測を0.6%から0.4%に下方修正。来年の経済成長率予測も1.6%から1.0%に下方修正した。
貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感が影響するとしている。
2021年の経済成長率予測は1.4%。
IfWのGabriel Felbermayr所長は「トランプ米大統領の貿易摩擦の本当の問題は、関税そのものではなく、大きな先行き不透明感だ。不透明感は投資の決定に悪影響を及ぼす」と述べた。
ただ多くの新興国は経済面で先進国に追いつく必要があり、これが「ドイツの機械工学や自動車製造分野の輸出にとって非常に大きな商機」になるという。
ドイツのRWI経済研究所も、今年のドイツの経済成長率予測を08%から0.4%に下方修正。来年については0.9%の経済成長を予想した。
同研究所は景気下降の兆候が増えていると指摘。「特に自動車産業をはじめとする製造業で生産の減少が続いている」とし「これがドイツの景気後退入りのリスクを高める」と述べた。