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毎日コムネット Research Memo(3):首都圏大学生数は微増傾向。寮タイプ(食事付き)を増やしニーズに対応

発行済 2019-03-25 15:03
更新済 2019-03-25 15:23
© Reuters.  毎日コムネット Research Memo(3):首都圏大学生数は微増傾向。寮タイプ(食事付き)を増やしニーズに対応
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■事業概要1. 不動産ソリューション事業不動産ソリューション事業は、学生寮・学生マンションを開発し、オーナーから一括して借り上げてサブリースするサービスが主体となる。

首都圏を中心に大学周辺の学生寮・学生マンション195棟9,018戸(2018年5月期)を管理する。

内訳としては、7,550戸(83.7%)をサブリース方式で借り上げ、701戸は管理受託、404戸が自社販売用、363戸が自社固定資産である。

2019年5月期は596戸を開発し、期末には管理物件が9,521戸に増加する計画だ。

首都圏の学生専用マンションにおける推定シェアは約5割に達する。

毎日コムネット (T:8908)の学生寮・学生マンションの対象は、主に首都圏である。

首都圏の大学生・大学院生の数は過去安定的に推移しており、内訳として、男子学生は微減傾向、女子大学生は増加傾向にある。

一方、学生寮・学生マンションの供給量は少なく需給ギャップは解消されていない。

学生寮・学生マンションは主に地方の学生が居住し、女子学生の比率が高く、学生本人ではなく親が契約者の場合が多いという特徴がある。

親(学生)のニーズとしては1)しっかりしたセキュリティ・管理体制、2)大学周辺駅近の立地、3)食事付きといった物件を希望する。

同社の管理物件は、セキュリティを完備し、駅までの平均徒歩時間は10分以内と利便性が良く、食事付きタイプも多い。

近年の開発物件の中では寮タイプ(食事付き)が過半を占めており、2019年5月期の開発物件では510戸(全開発戸数596戸の約85%)、期末には管理戸数で3,235戸(全管理戸数9,521戸の約34%)に達する。

親(学生)のニーズを満たしているために入居率も高くなる。

2018年4月時点の入居率は13年連続で100%と驚異的な高レベルを維持する。

入居率の高さは、学生居住者の退去時期は事前に予測でき、募集に十分な時間をかけることができるという特殊性もあるが、同社の総合的なノウハウの結晶である。

企画・設計・開発から募集、運営管理までを一気通貫で行うことにより、強靭なビジネスモデルが構築されている。

同社は首都圏に集中して学生マンションを展開してきたが、2017年5月期からは地方の国公立大学向け物件も展開を開始した。

既に広島や京都などで実績を積み重ねており、今後も積極的に全国展開を図る考えだ。

2. 学生生活ソリューション事業(人材ソリューション部門)ワークス・ジャパンは、2010年に設立され、2015年に同社の連結子会社となった。

大企業の人事部門向けに人材採用広報サービスや人材採用システムの提供を行っている。

コンセプトは「つたえる。

であう。

つながる。

」で、「つたえる。

」は採用プロモーション、「であう。

」は採用イベント・キャリア支援、「つながる。

」は採用業務支援システムを意味する。

具体的には、企業が学生を採用する際に活用するWebサイトや映像コンテンツ、パンフレットの制作、説明会やイベントの開催、応募した学生とのやりとりを管理するシステムの提供などが業務となる。

また、(株)日本経済新聞社が行う「日経College Cafeアカデミー」の運営事務局を担っており、企業としての信用は格段に向上している。

この取り組みは、学生を対象に、様々な分野で活躍する社会人講師により仕事の魅力を伝え、受講者の職業観を育成することを目指したものであり、イベント運営能力や学生集客能力が評価されて抜擢されたものだ。

このほか、企業と学生の出会いの場として活用されている本社セミナールーム(神田)及び大阪セミナールーム(心斎橋)は、小規模な説明会などに活用されており高稼働が続いている。

ワークス・ジャパンの顧客は1部上場クラスの大企業や官公庁がほとんどである。

将来的には中堅企業への拡大余地があり、第2新卒や外国人の雇用などまだ開拓の余地があり、伸びしろは大きい。

同社は中堅企業向けに、新卒採用業務支援システム「e2R PRO」をリリースし、隣接市場の開拓を開始している。

人材ソリューション部門の業績は右肩上がりである。

2015年3月にワークス・ジャパンを連結子会社化した後は、2017年5月期の売上高2,331百万円(前期比13.8%増)、2018年5月期には2,444百万円(前期比4.9%増)と着実に成長してきた。

2019年5月期の売上高は、2,590百万円(前期比6.0%増)と堅調の予想。

顧客企業の採用活動の早期化・長期化などは同社に追い風となる可能性がある。

一方で、空前の売り手市場が続くなか、学生の集客及びマッチングの難易度は上がっており、販管費の増加の懸念が残る。

人材ソリューション部門の業績は、企業や学生の採用・就職活動に密接に関わるため、季節変動が大きい。

2020年4月新卒向けの就職プロセスは昨年同様、2019年3月に企業説明会解禁、2019年6月に選考開始となる(経団連加盟企業)。

これらの時期の前に需要が高まるため、第2四半期まで(6月−11月)は閑散期、第3四半期以降(12月−5月)は繁忙期となる。

近年は短期のインターンシップを行う企業が増え、採用活動が早期化する傾向がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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