[国連 22日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は22日、ロシアによるウクライナ侵攻は国連憲章および国際法に違反しているとしたほか、核兵器使用を巡るロシアの脅迫を非難した。
ロシアによるウクライナ侵攻開始から1年に合わせて開かれた国連の会合で「核兵器を使用するという暗黙の脅迫を耳にしている。いわゆる核兵器の戦術的使用は全く容認できない。今こそ瀬戸際から退くべきだ」と指摘。国連はウクライナの主権、独立、統一および国際的に認められた国境内の領土保全にコミットしていると述べた。
またウクライナのあらゆる原子力発電所の安全性を保証する必要があるとした。
総会は23日にも決議案を採択する予定。国連憲章に沿った「包括的で公正かつ永続的な和平に可能な限り早期に達する必要性」が強調される見込み。
草案では、ロシアに対し軍の撤退および敵対行為の停止を再び求めるとみられる。国連総会での決議に法的拘束力はないが政治的な影響は大きい。
ウクライナのクレバ外相は記者団に対し、ウクライナは国連憲章で定められた自衛権を行使しており、「ウクライナへの兵器供与はウクライナによる国連憲章の順守を支援することになる」と指摘。「ロシアは侵略者になることで国連憲章に違反した。ロシアに兵器を供与すれば国連憲章および国連が支持するあらゆるものへの破壊行為を助長していることになる。非常にシンプルだ」と述べた。