<為替> ドル/円が一時、約1年ぶりの高水準となる152円近辺まで上昇した。その後、オプション取引の影響で乱高下する場面もあった。
アナリストによると、序盤のドル/円は、約12億5000万ドルのオプション契約が152円の権利行使価格で満期を迎える約20分前に151.92円まで上昇した。これは2022年10月以来の高値となる。
その後、米東部時間午前10時(1500GMT、日本時間14日午前0時)の権利行使価格期限を数分過ぎたところで、突然151.20円まで下落した。
英ポンドは強含み。スナク英首相による内閣改造を受けた。
ポンド/ドルは0.44%高の1.2279ドル、対ユーロでは0.27%高の87.14ペンスだった。
<債券> 国債利回りがやや上昇した。格付け会社ムーディーズが先週10日に米財政赤字の高止まりと債務支払い能力の低下を理由に米国債の格付け見通しに引き下げたことを受けた。10月の米消費者物価指数(CPI)統計を翌日に控え、市場は神経質になっている。
米下院のジョンソン議長は11日、政府機関閉鎖回避を目的とした共和党の暫定予算案を発表。ただ、与野党双方から反対の声が出ており、可決されなければ、一部政府機関が18日から閉鎖される可能性がある。
午後の取引で10年債利回りは1.6ベーシスポイント(bp)上昇の4.644%。
30年債利回りは2.3bp上昇の4.756%。
一方、金利見通しを反映しやすい2年債利回りは2.1bp低下の5.041%。
<株式> S&P総合500種が小安く取引を終えた。翌日発表の消費者物価指数(CPI)統計を見極めようというムードが強かった。
下院のジョンソン議長は11日、政府閉鎖回避を目的とした共和党の暫定予算案を発表した。ただ、与野党双方から反対の声が出た。
S&P500の主要11セクターではエネルギーの上げが最大だった一方、公益事業の下落が目立った。
ボーイングは4%上昇し、ダウ工業株30種を押し上げた。中国が「737Max」の購入再開を検討していると報じられた。また、ドバイ航空ショーでエミレーツ航空が新型大型機「777X」を90機発注した。
テスラは4%超上昇。アップルやマイクロソフトは下落した。
<金先物> 翌14日に発表される米消費者物価指数(CPI)を控えて様子見ムードが広 がる中、対ユーロでのドル安を背景に買われ、反発した。中心限月12月物の清算値(終 値に相当)は前週末比12.50ドル(0.65%)高の1オンス=1950.20ドル。
<米原油先物> 石油輸出国機構(OPEC)が需要見通しを引き上げたことを好感した買いに3営業日続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月12月物は前週末清算値(終値に相当)比1.09ドル(1.41%)高の1バレル=78.26ドルとだった。これは中心限月の清算値ベースで6日以来1週間ぶりの高値水準。1月物は1.04ドル高の78.19ドル。