[ドバイ 14日 ロイター] - サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコが14日発表した第2・四半期利益は、2019年の上場以降で四半期ベースの最高水準に達した。原油価格上昇と精製マージン拡大が追い風になった。
純利益は前年同期比90%増の1816億4000万リヤル(483億9000万ドル)で、アナリスト15人の予想平均の462億ドルも上回った。
ナセル最高経営責任者(CEO)は石油需要について、短期的には世界経済悪化に圧迫されているものの、2030年までの長期的な観点では拡大が続くとの見通しを示した。
一方でナセル氏は、世界的に化石燃料分野への新規投資が不足していることで原油生産余力が「非常に限られている」点に懸念を表明。アラムコとしては、サウジ政府の要請があれば、生産能力を最大限持続可能な日量1200万バレルまで引き上げる用意があると強調した。
アラムコの第2・四半期設備投資額は前年同期比25%増の94億ドル。成長や化学部門の拡大、低炭素分野の有望事業開拓などへの投資を続けていくとしている。