20日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:物色対象に変化がみられるかを見極め
■外資系証券の注文動向:差し引き110万株の売り越し
■前場の注目材料:旭硝子、欧州バイオ医薬製造大手買収へ
■物色対象に変化がみられるかを見極め
20日の日本株市場はこう着感の強い相場展開になりそうだ。
19日の米国市場は、景気拡大への期待を背景に投資家のリスク選好姿勢が強まっており、買い先行の展開。
しかし、トルコでのロシア大使の銃撃事件やドイツでのトラック突入事件など、地政学リスクが警戒される格好から、上げ幅を縮めている。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円高の19375円だった。
円相場は1ドル117円10銭辺りと、やや円高に振れて推移している。
市場の関心は日銀の金融政策決定会合となろう、昨日は決定会合を控え、持ち高調整の動きもあった。
しかし、下を売り込む流れにはならず、円相場が円高に振れるなかでも押し目買い意欲は強く、午後には前週末比変わらず近辺までの下げ渋りをみせていた。
金融政策決定会合は現状維持が見込まれている。
しばらくは長期金利上昇を抑制することで金融緩和効果を強めることを優先するとみられている。
日米金利差を背景としたドル高・円安がさらに進む可能性があるため、結果を受けた為替動向が注目される。
円安基調を背景にハイテクや自動車株などへの資金流入や、トランプ物色による金融株、参加者が限られる中でのインデックスに絡む売買によるコア銘柄への資金流入が続くかを見極めたいところ。
一方で決定会合後の円安基調が鈍るようだと、海外勢のクリスマス休暇が意識されるなか、材料株での掉尾の一振(とうびのいっしん)を狙った短期売買が中心になりやすいところではある。
出遅れ感の強い中小型株にシフトする可能性もあり、物色対象に変化がみられるかを見極めたいところ。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き110万株の売り越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り770万株、買い660万株、差し引き110万株の売り越しとの観測。
なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
12月13日(火):340万株の売り越し
12月14日(水):240万株の売り越し
12月15日(木):240万株の売り越し
12月16日(金):190万株の売り越し
12月19日(月):400万株の買い越し
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(19883.06、+39.65)
・NY原油は上昇(52.12、+0.22)
・11月の輸出数量指数、2年9ヵ月ぶり高さ
・トルコ、ロシア大使が警察官に撃たれ死亡
・クリスマス休暇による市場参加者減少
・NEC (T:6701)、がんワクチン開発へ
・小野薬 (T:4528)のオプジーボ類似薬、米メルクが一定期間条件付で無償提供
・旭硝子 (T:5201)、欧州バイオ医薬製造大手買収へ
☆前場のイベントスケジュール
・09:30 豪準備銀行12月理事会議事要旨
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