先週の新興市場は、英国の欧州連合（EU）離脱問題に対する懸念や日米の金融政策据え置きを受けた円高進行が嫌気され、日経平均が節目の16000円を割り込むなか、個人投資家のリスク回避姿勢が強まりマザーズ指数が急落した14日には下落率が前日比10％を超え、今年最大となったなお、週間の騰落率は、日経平均が-6.0％であったのに対して、マザーズ指数は-18.5％、日経ジャスダック平均は-5.7％だったマザーズ指数は約2ヶ月ぶりに1000ptを下回った
個別では、そーせいグループ {{|0:}}が週間で28.8％安、ブランジスタ {{|0:}}が同28.4％安、アカツキ {{|0:}}が同30.2％安とマザーズ売買代金上位は軒並み大きく売られた時価総額上位もミクシィ {{|0:}}が同7.1％安、サイバーダインが同14.8％安と軟調だったまた、前週まで上昇の目立ったディジタルメディアプロフェッショナル 、第2四半期決算がネガティブ視されたモルフォ、LINE上場発表で材料出尽くし感が広がったアドウェイズがマザーズ下落率上位となった半面、マイネットとの提携など複数のリリースを公表したモブキャストや、新中期経営計画が材料視されたインスペックは買われたジャスダックでは、セプテーニ・HDやハーモニック・ドライブ・システムズの下落率が2ケタに達したまた、LINE関連のアルファクス・フード・システム、デジタル教科書関連のチエルなどが大きく下落した一方、ソフトフロントが急伸したIPOでは、6月15日にホープがマザーズ及び福証Q-Board、アトラエがマザーズへ、16日に農業総合研究所がマザーズへ、17日にやまみがジャスダックへそれぞれ新規上場したこのうち、ホープとアトラエは公開価格の2倍を超える高い初値を付けたまた、農業総合研究所は初値形成後、連日のストップ高となった 今週の新興市場では、6月23日に英国のEU残留・離脱を問う国民投票を控え、荒い値動きが続きそうだ外部環境への警戒感から積極的な押し目買いは入りづらく、相場全体の地合いを睨みながらの短期物色中心の展開となっているこうしたなか6月のIPOラッシュが継続するが、需給面の重しがないIPO銘柄には物色が向かいやすいだろう テーマ株は足元できつい下げとなっているが、今週は東京で「医療機器 開発・製造展」や「3D&バーチャル リアリティ展」、大阪で「メディカルショージャパン&ビジネスエキスポ2016」といったイベントが予定されており、出展するシリコンスタジオ、アイサンテクノロジー、ロゼッタ、フクダ電子などに関心が向かう可能性があるまた、前週末に新作ゲーム「神の手」をリリースしたブランジスタの動向も注目されよう IPO関連では、6月21日にAWS HDとストライク、22日にジェイリース、23日にバーチャレクス・コンサルティングがいずれもマザーズへ新規上場するこのうち、AWS HDは公開規模が非常に小さいことや医療システム関連のテーマ性などから人気が高いようだなお、先週はデュアルタップ（7月21日、ジャスダック）、インソース（7月21日、マザーズ）の新規上場が発表されている