28日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・順調なリバウンドも中小型株の鈍さが目立つ
・ドル・円は105円12銭付近、ドル伸び悩み、月末要因のドル売り継続
・リクルート、スズキなど15社の目標株価変更
■順調なリバウンドも中小型株の鈍さが目立つ
日経平均は反発。
90.10円高の17426.52円(出来高概算9億7000万株)で前場の取引を終えている。
米国市場は下げているが、為替市場では約3ヶ月ぶりの円安水準となったほか、原油相場の上昇、ドイツ銀行の7-9月期が予想外に黒字で着地したことなどが、安心感につながっている。
ただ、主要企業の決算が本格化しているほか、OPEC会合を控えるなど、週末要因もあって積極的には手がけづらく、3ケタの上昇で始まった後は17400円処でのこう着が続いている。
セクターでは証券、保険、銀行が2%を超える上昇。
一方で食料品、陸運、サービス、水産農林、電力ガスが小安い。
日経平均は、寄付き後はこう着感が強まっているが、順調に戻り高値を更新している。
しかし、円相場は1ドル105円10銭辺りと、朝方からはやや円安の流れが一服しており、105円を下回ってくるようだと、利益確定の売りが出やすくなるだろう。
東証1部の騰落数は値上がりが過半数を占めているものの、相対的に中小型株の鈍さが目立っており、模様眺めムードが次第に強まってくる展開は意識しておきたい。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は105円12銭付近、ドル伸び悩み、月末要因のドル売り継続
28日午前の東京外為市場では、ドル・円は失速。
月末要因の売りが継続しており、値を下げる展開となった。
ドル・円は、前日海外市場では上昇基調となり、節目の105円台を回復したが、東京市場では月末要因による国内勢の売りが続いている。
日経平均株価の上げ幅縮小を手がかりにドル買いは弱まっているようだ。
ただ、ランチタイムの日経平均先物は引き続き堅調地合いとなっており、株高継続が見込まれるためドルは目先105円から大きく下げる展開は想定しにくい。
なお、来週開催の日銀金融政策決定会合に向け、追加金融緩和を見込んだ円売りフローは観測されていないようだ。
ここまでのドル・円の取引レンジは105円06銭から105円32銭、ユーロ・円は114円60銭から114円75銭、ユーロ・ドルは1.0893ドルから1.0905ドルで推移した。
12時20分時点のドル・円は105円12銭、ユーロ・円は114円60銭、ポンド・円は128円01銭、豪ドル・円は79円83銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・リクルート (T:6098)、スズキ (T:7269)など15社の目標株価変更
・ジェイテック (T:2479)、ピグメント (T:4119)、カルソカンセ (T:7248)など6社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・麻生財務相
「為替についてはコメントしない」
・黒田日銀総裁
「政府から言われて国債を買ったり引き受けたりしていない」
「国債の買入れ額が大きく減少するとは考えていない」
☆後場の注目スケジュール☆
・特になし
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