[31日 ロイター] - 米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズが31日に発表した6月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(主要20都市)は前年比19.1%上昇し、過去最高の伸びを記録した。
市場予想は18.5%の上昇だった。前月の伸びは17.1%に上方修正された。
前月比では1.8%上昇し、市場予想と一致した。
主要20都市の中ではフェニックス、サンディエゴ、シアトルが前年同月比で最大の上昇となった。
コアロジックの副チーフエコノミスト、セルマ・ヘップ氏は「一部のデータによると、今春に見られた熱狂的な買いは収まりつつあるが、多くの買い手がまだ市場に残っている」と指摘。「ただ、競争が低下し、販売中の住宅も増えていることから、住宅価格の伸びはピークを迎えているかもしれない。今後住宅価格の伸びは緩やかになり得るものの、年末までは2桁台で推移するだろう」と述べた。
米連邦住宅金融局(FHFA)がこの日に発表した6月の住宅価格指数は前年比18.8%上昇と過去最高の伸びとなった。第2・四半期では前年同期比17.4%上昇した。FHFAは住宅価格が6月にピークを付けたとみている。
リアルター・ドットコムの経済調査部門マネジャー、ジョージ・ラティウ氏は「就学年齢の子どもを持つ家族が新学期に向けて住宅を確保しようとした結果、需要がピークに達し、より大きな住宅が買われ、今夏の住宅価格上昇につながった」と指摘。一方で「全国の住宅所有者が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で先延ばししていた売却計画を進めたため、7月の不動産市場は新規住宅の流入が増えた」と述べた。