[ストックホルム 7日 ロイター] - 中国通信機器最大手・華為技術(ファーウェイ)は、スウェーデンの裁判所が昨年末、通信当局PTSに対し、同社抜きで次世代通信規格「5G」の周波数帯割り当て入札を実施することを認める判断を下したことを不服として、上訴した。
スウェーデンでの5G網整備に向けた入札をめぐっては、PTSによるファーウェイ排除決定の一部差し止めが一審で命じられた。PTSはこれを不服として上訴。しかし昨年12月16日、PTSの主張を支持する判断が出されていた。ただ裁判所は、ファーウェイが訴訟を継続することは可能としていた。
ファーウェイは声明で、「当社は1月5日、最高行政裁判所に上訴した」と説明。ファーウェイに対応の機会を与えないままPTSが決定したことで、同社は事実上スウェーデン市場から排除されており、欧州における基本原則に反していると主張した。
PTSは12月18日、同月16日の裁判所判断を受け、入札を年明け1月19日に再開すると発表していた。
ファーウェイのエグゼクティブバイスプレジデント(中東欧・北欧担当)、ケネス・フレドリクセン氏は7日、PTS側と協議した後、ロイター通信に対し、「PTSには決定見直しの考えはないようだ」と話した。
その上で、「訴訟もしくは裁判所外での調停を通じて法的な不確定要素がなくなるまで入札を停止することが不可欠と考えている」と語った。 PTSスポークスマンのコメントは得られなかった。