20日の香港市場は値下がり。
主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比103.62ポイント(0.48%)安の21729.06ポイントと4日続落し、本土企業株で構成されるH株指数が94.02ポイント(1.00%)安の9283.41ポイントと5日続落した。
売買代金は537億4600万香港ドルと低調が続いている(19日は557億6400万香港ドル)。
域内金利の上昇が嫌気された。
香港銀行間取引金利(HIBOR)の1カ月物は、今月初めの0.40%程度から足元では0.675%まで急上昇している。
域内経済への悪影響が懸念される状況だ。
中国を含む新興国と同様に、資金流出懸念も重し。
香港でも小幅ながら、通貨香港ドルが対米ドルで値下がりしている。
一定レンジ(1米ドル=7.75~7.85香港ドル)で米ドルにペッグしている香港ドルは、許容変動幅の下限(=香港ドル高)近辺で約半年にわたって推移していたものの、今週に入り香港ドル安方向に傾いてきた。
ハンセン指数の構成銘柄では、金融大手グループのHSBC(5/HK)と不動産デベロッパー香港大手の長江実業地産(1113/HK)がそろって2.0%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が1.6%安と下げが目立った。
HSBCは「今年8月に発表した総額25億米ドル(約2930億円)規模の自社株買い計画が完了した」と報告。
これを受け、好材料が出尽くしたとみられている。
同行株は指数寄与度が大きいため、1銘柄だけでハンセン指数を46.3ポイント押し下げた。
資源・素材セクターもさえない。
ニッケルの新疆新シン鉱業(3833/HK)が4.7%安、モリブデンの洛陽モリブデン集団(チャイナ・モリブデン:3993/HK)が2.1%安、銅の江西銅業(358/HK)が1.9%安、セメントの安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が1.8%安、鉄鋼の鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が1.7%安と売られた。
非鉄関連株に関しては、上海商品相場の軒並み安も売り材料視されている。
中国証券セクターも売られる。
中信証券(6030/HK)が3.3%、中国銀河証券(6881/HK)が3.2%、華泰証券(HTSC:6886/HK)が2.2%、海通証券(6837/HK)が1.9%ずつ下落した。
【亜州IR】