[上海 4日 ロイター] - 香港で週末に行われたデモで中国国営新華社のビルなどが破壊行為の標的となったことを受け、中国国営メディアは4日、当局はデモ隊に「より厳しい姿勢」で対応する必要があると訴えた。
2日のデモでは地下鉄駅が放火されたほか、新華社のビルや米コーヒーチェーン大手スターバックスの店舗などが破壊された。
政府系英字紙チャイナ・デーリーは社説でデモ隊の行為を非難し、「暴力行為はいずれ法の重圧に直面することになるため失敗に終わる」と論じた。
中国共産党機関紙・人民日報傘下の環球時報も3日、新華社を標的としたデモ隊の行為を批判し、香港の法執行機関による対応を求めた。「新華社の象徴的なイメージを踏まえると、同社の支社への破壊行為は香港の法支配のみならず、中国本土と中央政府に対する挑発でもある」と非難した。
新華社の広報担当者はフェイスブックに「黒装束の暴徒の行為は、暴力の停止と秩序回復が香港にとって最も重要かつ喫緊の課題であることをあらためて示している」と投稿した。
香港のスターバックスは現地の飲食大手マキシムズ・ケータラーズが運営している。同社創業者の娘が国連人権理事会でデモ隊について批判的な発言をして以降、デモで繰り返し標的となっている。
警察によると、1日から3日にかけて行われた抗議活動で約300人が逮捕された。逮捕者の最年少は14歳としている。このほか、警察官少なくとも12人が負傷した。
週末の間に激化したデモでは、3日だけでも少なくとも30人が負傷。香港の病院当局によると、1人が重体となっている。
今週は警察行為に対する独立調査実施などに圧力を掛けるため、一段の抗議活動が計画されている。
*内容を追加します。
(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)