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サウジ、欧州に1バレル=25ドルで原油供給 ロシアとの競争激化

発行済 2020-03-14 04:26
更新済 2020-03-14 04:29
サウジ、欧州に1バレル=25ドルで原油供給 ロシアとの競争激化

[モスクワ 13日 ロイター] - サウジアラビアが欧州市場に安い原油を大量に供給している。サウジはロシア産原油の石油精製大手に対抗し、原油を最低1バレル25ドルで販売。ロシアとの市場シェア競争が激化している。石油メジャーや欧州の精製会社の5人の関係筋が話した。

関係筋によるとサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは、4月に必要となる追加の原油を全て供給すると各社に持ち掛けた。

原油価格は年明けから半減。新型コロナウイルスの感染拡大のほか、石油輸出国機構(OPEC)が提案した追加減産にロシアが反対したことが影響している。

ロシアが追加減産に反対したことを受け、サウジは生産を増やし過去最高水準の原油を供給することで対抗しようとしている。

サウジは原油公示価格を大幅に引き下げ。関係筋によるとサウジ産軽質油と中質油のCIF(運賃・保険料込み)価格はロッテルダム市場で1バレル=25―28ドルとなっている。

リフィニティブのデータによると、ロシアウラル原油のCIF価格はロッテルダム市場で1バレル=30ドルを小幅に上回っている。

欧州の石油会社のトレーダーはロイターに対し、「この割り当てに満足している。4月の受注は確定した。この魅力的な価格が維持されるのであれば、5月も楽しみだ」と話した。

関係筋によるとトタル (PA:TOTF)やBP (L:BP)、ENI (MI:ENI)、アゼルバイジャン国営石油会社(SOCAR)など欧州の石油会社は全て、4月にサウジ産原油を追加した。全社ともロイターの問い合わせにすぐには応じなかった。

サウジアラムコはコメントに応じなかった。

関係筋は12日、サウジがウラル原油の買い手への供給を増やすことに注目しているとロイターに話した。欧州からインドまで世界中の原油をロシア産からサウジ産に置き換える狙いだという。

新型ウイルスによる需要減少とロシア・サウジの価格競争への不安からブレント原油は週間ベースで2008年の金融危機以来の大幅安となる見込みだ。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください) OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200313T192608+0000

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