[ベルリン 25日 ロイター] - ドイツでは、新型コロナウイルスの感染防止に向けた社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)規制を巡って国と地方政府に温度差が生じている。
テューリンゲン州のラメロウ州首相は23日、マスク着用や社会的距離の確保を撤廃し、代わりに局所的な対応を行う方針を明らかにした。
これに対し国のシュパーン保健相はツイッターで「いかなる状況でも新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が終息したとの印象を与えるべきではない」とした上で、社会的距離の確保やマスク着用などは感染防止に有効との考えを示した。
ロイターが入手した資料によると、首相府のブラウン長官は社会的距離規制を7月5日までさらに1カ月間延長することなどを柱とする方針案を策定。私的な集会については原則として10人までの参加を認める方向だ。
他の州ではザクセン州がテューリンゲン州の方針に傾いているが、バイエルン州は全般的な経済再開に反対している。
ドイツでは過去1カ月間で新規感染者数が急減。商店や飲食店、美術館や教会などは再開しているが、社会的距離の確保は必要であるほか、多くの国民が在宅勤務を継続している。
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