[ベルリン 9日 ロイター] - ドイツのメルケル首相は9日、新型コロナウイルスワクチンだけでは第1・四半期の感染状況を大きく変えることはできないと述べ、クリスマス後の店舗閉鎖を含む本格的な封鎖を支持する考えを示した。
ドイツでは部分的なロックダウン(都市封鎖)が導入され、6週間にわたって飲食店が休業しているが、学校や商店は閉鎖されていない。これにより感染者の数は急拡大していないが高止まりが続いている。
メルケル氏は議会で科学的なガイダンスは人の接触をさらに減らすよう求めており、地方政府はこれに従う必要があると訴えた。ドイツの連邦制の下では、制限を課す権限は地方政府にある。
「科学者の発言を真剣に受け止めるべきだ。われわれは来年第1・四半期に多くの人にワクチンを接種し著しい変化をもたらすことはできない」と指摘した。
その上で学校は冬休みを1月10日まで延長するか、それまでオンラインで授業を行うべきと述べた。
メルケル氏は新型コロナの大流行が世界経済を「再編成」していると指摘し、欧州はアジアなど他の国よりも深刻な経済的打撃を受けていると警告した。
当局は封鎖の順守をより厳格に監視すべきだったとの批判に対し、ドイツの自由主義的な方法は「独裁主義のような」国のやり方とは異なると主張した。