[ミラノ 13日 ロイター] - 新型コロナウイルスの感染拡大が深刻なイタリアで、週末には都市部が多くの人出であふれ、警察がローマの観光名所「トレビの泉」などを封鎖する事態となった。政府はクリスマスの祝日期間中の外出制限緩和の是非を巡り検討している。
イタリアの新型コロナウイルス感染症による死者は13日時点で6万4520人となり、英国を上回って欧州で最多となった。
2月以降、イタリア人の約30人に1人が新型コロナウイルスに感染した計算になる。
ローマでは外出制限が一部緩和されたことから多くの買い物客が市中に繰り出した。この結果、1月に感染が急拡大するのではないかとの懸念が浮上している。
保健当局者は「全ての情報サイトには、中心部に看過できないほど多くの人々が集まっている写真が多く掲載されている」とし、「何としても第3波は回避しなくてはならない。ワクチン接種のキャンペーン実施が困難になる」と指摘した。
同当局者によると、イタリアは1月12日から15日までの間にワクチン接種キャンペーンの開始を計画している。
政府は13日に緊急会合を開催し、クリスマスに外出制限を緩和すべきかを巡り協議。地方自治体の長からは、この制限の対象から住民5000人以下の小規模市町村を除外することに反対する声も出ている。