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米、フランス・ドイツ製航空機部品・ワインの追加関税を12日発動

発行済 2021-01-12 10:17
更新済 2021-01-12 12:09

[ワシントン 11日 ロイター] - 米税関・国境警備局(CBP)は11日付の通知で、フランスとドイツから輸入する航空機部品などの製品への追加関税の徴収を12日午前0時1分(日本時間午後2時1分)に開始すると発表した。

欧州の航空機大手エアバスと米ボーイングに対する補助金を巡り長年続いている米欧の貿易紛争の一環。

米通商代表部(USTR)は先に、フランスとドイツから輸入する航空機部品の一部に15%、ワインの一部に25%の追加関税を課すと発表している。

欧州筋によると、紛争解決に向けた米欧の協議はこのところ停滞。欧州連合(EU)は20日に就任するバイデン次期米大統領との協議で早期打開を目指す考えを示した。バイデン氏の政権移行チームからこの問題でコメントは得られていない。

世界貿易機関(WTO)は航空機補助金を巡る米欧の紛争で、米国が75億ドル相当のEU品に関税を課すことを承認。EUに対しては、米国からの輸入品40億ドル分に追加関税を課すことを認めている。

エアバスは、USTRが関税の対象を仏独製の航空機部品にも拡大したことは「非生産的」であり、「A320」機と「A220」機を組み立てるアラバマ州モービル工場の米労働者に悪影響が及ぶことになると指摘した。

航空機は既に米国の関税対象となっているが、モービル工場で組み立てを行うことで、無関税で機体を販売することが可能だった。今回、部品も関税対象に加わったことにより、この抜け穴が塞がれた。紛争が早期に解決されなければ、これらの航空機は米国市場で競争力を失う可能性が高い。

酒類への関税も、従来から対象が拡大された。フランスのワイン輸出業界団体は「大打撃」だとした。

米ワイン貿易団体トップのベン・アネフ氏は、USTRが過去の関税措置と異なり、既に輸送中の産品を適用除外としなかったことを「極めて不当」と非難し、関税が発表された昨年12月30日時点で輸送段階にあった産品を除外するようUSTRに求めた。

また、新型コロナウイルスに関連した休業で既に打撃を受けているレストランなど多くの米事業者が大幅なコスト上昇に直面するとした。

*内容を追加します。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20210112T011601+0000

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