[メルボルン 14日 ロイター] - 原油先物価格はアジア時間14日の取引で続伸。米原油在庫の予想以上の減少を示す業界統計や、石油輸出国機構(OPEC)による今年の石油需要見通しの上方修正が好感されている。
0057GMT(日本時間午前9時57分)時点で北海ブレント先物は0.28ドル(0.4%)高の1バレル=63.95ドル。米WTI先物は0.28ドル(0.5%)高の60.46ドル。
ここ1週間の原油相場上昇は米中の強い景気回復を示す指標などが背景にあったが、新型コロナウイルスワクチン接種の停滞やインドとブラジルでのコロナ感染者急増への懸念で上値が抑えられていた。
しかし、OPECは13日に公表した月報で、2021年の原油需要が前年比日量595万バレル増えるとの見通しを示し、先月の見通しから7万バレル引き上げた。コロナ危機が和らぐとの見方だ。
ANZリサーチのアナリストはリポートで「市場は足元のコロナ流行が需要に与える影響を懸念していたため、需要予測が好感された」と述べた。
関係筋によると、米石油協会(API)の統計で9日終了週の米原油在庫は360万バレル減少。市場予想(約290万バレル減)よりも大幅な減少だった。
一方、米国での増産やイランによる供給増を巡る懸念で上値は限定的となった。