[チュニス 6日 ロイター] - チュニジアのサイード大統領は6日、最高司法評議会の解体を明らかにした。司法の独立性が損なわれ、サイード氏の権限掌握が一段と進む可能性がある。
サイード氏は、汚職やテロといった問題で判決を下すのが遅すぎるとして、これまでたびたび最高司法評議会を批判してきた。また、裁判官らが国家のように振る舞うことを容認しないと繰り返し述べている。
最高司法評議会は2016年に設立された。裁判官の懲戒権や人事権などを握り、司法の独立性を左右する機関。
サイード氏は、最高司法評議会は過去のものになったと述べ、今後、解体に関連する大統領令を出すとした。
これに対して最高司法会議のトップYoussef Bouzakher氏は、解体は違法であり、裁判官を大統領の指揮下に置こうとする動きだと批判。「裁判官らは黙ってはいない」と反発した。
サイード氏は昨年7月に当時のメシシ首相を解任し、議会を閉鎖した。新たな首相とともに、大統領自ら行政権を引き継ぐ考えを表明した。