[ドバイ 27日 ロイター] - 欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表がイラン核合意立て直しに向けた新たな草案文書を提案したと発言してから一夜明けた27日、イランのアブドラヒアン外相は、EUや主要国による立て直しの外交努力を歓迎すると表明した。
イラン国営メディアが、アブドラヒアン氏がボレル氏に電話で「外交と交渉の継続を歓迎する」と伝えたと報じた。
ボレル氏は26日、交渉のテーブルに載せる案は交渉継続を確かにするための全ての関係者の決意を反映したものだと述べ、これには「バイデン米大統領が示した約束や米国からの保証も含まれる」と語っていた。ボレル氏のこの発言部分は、ホワイトハウスが昨年10月に、イランが核合意を完全順守する限りは米国も核合意に復帰し加盟を続けるとの声明を出したことを指すとみられる。
米国務省は26日、ボレル氏の提案を検討しているとコメントした。
これとは別に、ホワイトハウスは、米ニュースサイトのアクシオスが米国家安全保障会議(NSC)のマクガーク中東調整官の発言として、近い将来に核合意が再建される可能性は「極めて低い」との見方を伝えたことに対しては、コメントを拒否した。