[バチカン市 2日 ロイター] - ローマ教皇フランシスコは2日、ウクライナにおける「暴力と死のスパイラル」を終結させるよう、ロシアのプーチン大統領に訴えた。この危機は世界的に制御不能な核のエスカレーションを引き起こす危険性があるとも述べた。
サン・ピエトロ広場で数千人を前に行われたウクライナに関する講話で、プーチン氏が強行したウクライナ4州の併合は国際法に反すると指摘。状況がエスカレートした場合の自国民のことを考えるようプーチン氏を促した。
教皇はこれまでにもたびたび、ロシアのウクライナ侵攻とそれが引き起こした死と破壊を批判してきたが、プーチン氏にこれほど直接的、個人的に訴えを行ったのは初めて。
教皇は「この数カ月間に流された血と涙の川」に心を痛めているとしたほか、ウクライナのゼレンスキー大統領に対しても「真剣な和平提案」に対してオープンであるよう呼びかけた。
「神の名において」紛争の終結を緊急に訴えるとし、世界が核衝突の危険にさらされているのは「不条理」と語った。