[アルマトイ 20日 ロイター] - 中央アジアの旧ソ連構成国カザフスタンで20日に前倒しの大統領選が行われた。出口調査によると、現職のトカエフ大統領(69)が得票率80%超と他の5候補を圧倒して地滑り的勝利を収める見通しとなった。
トカエフ氏は元外交官。ソ連時代から君臨してきたナザルバエフ前大統領の辞任を受け、後継として2019年に大統領に就任。今年1月に燃料価格引き上げに抗議するデモが暴徒化する中、退任後も政治的な実権を握っていたナザルバエフ氏を完全な退陣に追い込んだ。
トカエフ氏は1月のデモを鎮圧するためにロシアの支援を求めたが、それ以降ロシアとは距離を置き、ロシアのウクライナ戦争を公に支持することは避けている。
大統領選は当初24年終盤に予定されていたが、1月のデモとその後の憲法改正に関する国民投票を受けて前倒しされた。
今回の選挙で権力基盤を固めたトカエフ氏は20日、来年に議会選挙を実施することで政治システムを引き続き「リセット」していくと表明した。