[ブリュッセル 21日 ロイター] - 欧州委員会は21日、25日に行われる欧州連合(EU)緊急内相会合に先立ち、地中海中部経由の移民流入対策として20項目の行動計画を発表した。
今年に入り北アフリカからマルタまたはイタリアに至るルートなど、地中海中部ルートを経由してEU域内に達した移民と難民は9万人を超え、昨年から50%増加している。
ヨハンソン欧州委員(内務担当)は記者会見で、行動計画における一つの焦点は北アフリカからの出航阻止など第三国との協力強化だと述べた。
欧州委によると、移民の大半はリビアとチュニジアから出発しており、主にはエジプト、チュニジア、バングラデシュ出身。
EUは北アフリカ地域の経済成長と雇用を支援するため、2021─23年に総額5億8000万ユーロ(5億9400万ドル)の拠出を目指すとしている。
今月には、救出された移民234人を乗せたボートの受け入れをイタリアが拒否し、フランスが受け入れたことで両国が対立し、緊張状態が続いている。