[キーウ 23日 ロイター] - ウクライナ当局者は23日、東部ドネツク州アブデーフカでロシア軍の激しい攻撃を迎撃したと明らかにした。一方、南部ヘルソン州ではロシア軍の砲撃で4人が死亡した。
アブデーフカはドネツクのロシア占領地域に近く、ロシア軍は10月半ば以降、同市の掌握に向け攻勢を強めてきた。
アブデーフカの軍当局トップ、ビタリー・バラバシュ氏は現地テレビに対し、ロシア軍が同市への攻撃を激化させ、1日当たりの空爆が8─18回、多いときは30回に上っていると指摘。「防衛線が1カ月半も持ちこたえていることに満足している。ロシア側が何を言おうとも、防衛線は突破されていない」と強調した。
ロシア当局者らはまた、東部ハリコフ州クピャンスク近郊でロシアが進軍を狙っているとしている。クピャンスクはロシアが昨年2月にウクライナ侵攻を開始した直後に掌握したが、ウクライナ軍が約1年前に奪還している。
さらに、ウクライナ地方検察庁と大統領府によると、ヘルソン州のベリスラフがロシア軍の砲撃を受け、自転車に乗っていた男性が死亡した。このほか、大規模な砲撃により州内の複数の集落で少なくとも男性2人と女性1人が死亡した。
イェルマーク大統領府長官は、ロシア軍がクラスター弾を使用した疑いがあるとしている。
ロイターは独自に戦況を確認できていない。
ウクライナ軍は昨年11月にヘルソン州の州都ヘルソンを奪還。ロシア軍は以降、ドニエプル川の対岸からヘルソンに対する攻撃を行っている。