David Ljunggren
[オタワ 16日 ロイター] - カナダのトルドー首相は16日、11月の米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利すれば「一歩後退」で、カナダにとって厳しい状況になるとの見方を示した。
モントリオール商工会議所主催のイベントで「(トランプ政権)1期目は容易でなかった。仮に2期目があるとすれば、それも容易ではないだろう」と語った。
同時に「米国との関係が容易になる日は想像できない。カナダの利益を代表し、守るのが首相の主な責務で、われわれは過去数年、非常にうまくやってきた」とも述べた。
カナダは財・サービス輸出の75%を米国向けが占めるため、米国が保護主義に傾くと特に影響を受けやすい。トランプ氏は大統領就任時に北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を約束し、カナダは2年近くにわたる交渉を強いられた経緯がある。
トルドー氏は、トランプ氏が勝利すれば一歩後退で、「必ずしも解決策を提供せずに多くの苦悶と怒りを映すポピュリズムの勝利」になるとした。
また、トランプ氏が1期目の「失われた4年間」に気候変動問題にほとんど関心を示さなかったとし、「全く同意できない問題があるのは明らかだ」と述べた。