[モスクワ/ワシントン 18日 ロイター] - ロシアは18日、ウクライナに対する支持を理由に米国との核軍縮を巡る協議を拒否した。
ラブロフ外相は記者団に対し、米国がウクライナ問題と核軍縮などを協議する「戦略的安定」対話の再開を切り離すことを提案したと指摘。その上で、西側諸国がウクライナを支援しているため、米国の提案は受け入れられないと述べた。
将来的な対話再開の可能性は排除しなかった。
「米国と北大西洋条約機構(NATO)はウクライナ紛争を解決し、ロシアの懸念に耳を傾けることに少しも関心がない」と指摘。「将来のためにこの考えを否定しないが、西側諸国がロシアの利益を損ない、尊重しない政策を放棄することが前提条件となる」と語った。
米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のプラネイ・バディ上級部長は18日、ロシアが今のところ米国との核問題に関する協議を拒否していることは新戦略兵器削減条約(新START)の順守や後継の枠組みに取り組む意思に疑問を投げかけているとした。ただ、2026年の新START失効が近づくにつれ、ロシアの姿勢が変化する可能性があると述べた。
同氏はワシントンのシンクタンクで「軍備管理を巡る対話へのロシアの姿勢はその言葉をそのまま受け止めるしかない。ロシアは二国間で関与することを拒否しており、新STARTの後継の枠組みや新START順守への復帰についての話し合いを受け入れようとするロシアの姿勢に疑問を投げかけている」とした。
「ある時点で、理想的には失効前にロシアが協議に戻ることを望むと考えているが、予測不可能な行動を取る可能性もある」と指摘した。