喫煙人口が3億1600万人に達した中国では、7億4000万人が間接喫煙の健康被害に直面している。
新探健康発展研究中心がこのほど発表した「民間の角度から見た2016年中国節煙観察」に記された。
同研究中心の王克安主任は、国民の健康増進策を謳った「健康中国2030」に言及。
これに呼応し、喫煙の取締りを強化するよう訴えた。
タバコの煙には数百種の有害物質が存在し、少なくともうち69種は「発がん性」があるという。
煙成分の顆粒が「PM0.35~0.45」(粒径0.35~0.45μm以下の微小粒子状物質)と極小で、PM2.5よりさらに細かいと指摘。
これらを吸入することで、人体の欠陥にまで毒性物質が入り込む危険性があると警鐘を鳴らした。
すでに北京市や上海市、深セン市など18エリアでは禁煙条例が制定。
うち北京市では、飲食店、オフィスビル、病院、駅、タクシー車両内などの全面禁煙措置が導入された。
厳格な禁煙条例が打ち出された結果、北京市では違反率がそれまでの23.1%から6.7%に低下。
1年あまりで大きな成果が表れていると評価した。
そのうえで、厳格な喫煙管理を全国エリアに適用するよう提案。
公共空間の全面禁煙に踏み切るよう政府に求めた。
中国の喫煙率は27.7%で推移。
男性に限ると、喫煙率は52.1%に跳ね上がる(女性は2.7%)。
【亜州IR】