[日本インタビュ新聞社] - 朝日ラバー<5162>(東証スタンダード)は、独自の表面改質処理によってシリコーンゴム同士を強固に接着させる分子接着接合技術を応用し、2021年から「やわらか保護カバー」を展開している。
同社は12日、シリコーンゴムで覆ったオリジナルのRFIDタグ「やわらか保護カバーRFIDタグ」を2種類開発し、ラインナップしたと発表。
■「やわらか保護カバー」とは
「やわらか保護カバー」は、電子デバイス等をシリコーンゴムで覆い中身を保護する筐体の役割を持つ同社独自の製品である。保護する製品例としては、物の識別を行うRFIDや温度・照度等を計測するセンサ類、通信モジュールなど様々である。
■「やわらか保護カバー」の特長
一般的な通信デバイスは樹脂製の筐体を使用している場合が多く、防水性や防塵性を付与させるため、筐体の隙間にパッキン等を嵌合する構造やラミネート加工により保護を行いるが、水やホコリの侵入により通信性能が低下するなど使用環境が限定される課題があった。
「やわらか保護カバー」はシリコーンゴム同士を共有結合させる独自の分子接着接合技術を用いて筐体となるゴムのパーツ同士を接着させているため、接着剤による接着方法に比べ高い防水性や防塵性があり、水や土・泥などがかかる作業環境でも安心して使用することが可能である。また、シリコーンゴム製のため落下や振動といった衝撃に強いことに加え、耐候性にも優れており紫外線の強い屋外でも長期間の使用が可能である。
■「やわらか保護カバー」のオリジナルRFIDタグ
通信製品を使用する様々な業界・業種に対しマーケティングを実施し、物流や農業といった屋外の環境で使用される用途やインフラ関連で「やわらか保護カバー」の特長と合致するニーズが多かったことから、「やわらか保護カバーRFIDタグ」を同社オリジナル製品として新たにラインナップする。
【製品概要】
・種類:YR-UL01 ・YR-UL02T ・温度センサなしタイプ ・温度センサありタイプ ・大きさ、厚み:138mm×34mm、1.7mm ・外装素材:シリコーンゴム ・周波数帯:UHF
「やわらか保護カバーRFIDタグ」は、生産設備を導入し量産体制を整えて、2023年11月から温度センサなしタイプ、温度センサありタイプの順に発売開始予定である。
■展示会への出展予定
・温度センサなしタイプ(YR-UL01) 2023年9月13日~15日 第25回自動認識総合展 東京ビッグサイト ・温度センサありタイプ(YR-UL02T) 2023年10月11日~13日 第13回農業WEEK 幕張メッセ
※分子接着接合技術について
分子接着接合技術とは、媒介となる接着剤を使用せず、接着させる物質の表面を加工して化学反応により貼り合わせるというもので、接着剤による貼り合わせに比べて、経年による接着力の劣化がないこと、耐熱性・耐水性に優れていることといった特長がある。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)