債券相場は下げ渋りか、国内勢の資金は超長期ゾーンなどに流入へ/牛熊週間債券相場 2018年02月23日(金曜日)−株式会社フィスコ 担当 小瀬 正毅 問合せ先:03-5774-2444 newsadmin@fisco.co.jp
今週の主な日程
・2月26日(月) ・日:日銀国債買い入れオペ、残存期間5年超10年以下 ・米:1月新築住宅販売件数
・2月27日(火) ・米:2月CB消費者信頼感指数 ・独:2月消費者物価指数速報値
・2月28日(水) ・日:1月鉱工業生産 ・米:パウエルFRB議長が下院で議会証言予定 ・欧:2月ユーロ圏消費者物価指数
・3月1日(木) ・日:10年国債入札 ・米:2月ISM製造業景況指数
・3月2日(金) ・日:1月完全失業率 ・欧:1月ユーロ圏生産者物価指数
牛熊週間債券相場
今週の動き
「超長期債などの需要堅調、債券先物は一時150円97銭まで上昇」
今週の債券相場は底堅い動きを見せた。為替相場が円高方向に振れたことが意識された が、日本銀行は現行の金融緩和策の枠組みを長期間維持するとの見方は後退していないこ とが債券相場を下支えした。債券先物3月限は150円80銭でこの週の取引を開始し、150円71 銭まで下げたが、22日に行われた20年国債入札は順調な結果になったことから23日の取引 で一時150円97銭まで上昇した。しかしながら、23日の引け前にポジション調整的な売りが 入ったことで上昇一服となり、150円89銭でこの週の取引を終えた。
現物債の取引では長期債と超長期債の需要はしっかりしており、10年以降の年限におけ る利回り水準はゆるやかに低下。新発10年国債349回債の利回りは0.065%近辺から一時0.0 47%近辺まで低下し、0.053%近辺でこの週の取引を終えた。20年債利回りは0.575%近辺 から0.548%近辺まで低下し、0.55%近辺で取引を終了した。なお、22日に行われた20年国 債入札では、最低落札価格が100円65銭、平均落札価格は100円68銭、応札倍率は4.44倍と なった。最低落札価格は市場予想の100円60銭を上回っており、順調な結果となった。
来週の予想
「下げ渋りか、国内勢の資金は超長期ゾーンなどに流入へ」
来週の債券相場は下げ渋りか。為替相場や米長期金利の動向が急変しない限り、国内投 資家の余剰資金は主に超長期債に流入するとみられている。3月1日に行われる10年国債入 札が順調な結果となった場合、需給関係のさらなる改善を意識して長期債と超長期債の利 回り水準はさらに低下する可能性がある。来週は、26日に残存期間5年超10年以下、28日に は1年超5年以下と10年超を対象とする日銀の国債買い入れオペが実施される予定となって いる。
・予想レンジ ・債券先物3月限:150円70銭-151円10銭 ・10年債利回り:0.03%-0.06% 《MK》