ギリシャのユーロ圏離脱リスクの後退と原油価格の底入れ期待の高まりに加え、最後のピースである米ファンダメンタルズ改善期待が再び台頭すれば、米株は過去2年間見られた「1か月調整パターン」から脱するだろう。米株が再び騰勢を取り戻せば、グローバル株式市場の安定化に伴い、世界的なUSDロング調整の影響から直近の円相場はクロス円を中心とした円安トレンドとなろう。事実、昨日は「米株高/金利反発」となったにもかかわらず、対主要国通貨ではUSD売り優勢となった。USDの総合的なトレンドを示すドルインデックスの反落を考慮するならば、現在のUSDロング調整はEURショート調整の影響が大きいとも言える。よって、EUR/USDの反落、特に目先のサポートゾーン1.1250-1.1200を下方ブレイクがUSD高トレンド再開のシグナルのひとつと捉えたい。
堅調な欧米株式やCME225先物が大阪取引所比+250反発したことを受け、本日の日経平均は堅調に推移する可能性が高い。よって、アジア時間の円相場は円安優勢を想定したい。ただ、マーケットの耳目が米雇用統計(1月)に集中している以上、上昇幅は限られよう。USD/JPYは21日MAの突破、EUR/JPYは135円台への再上昇が焦点となろう。
その米雇用統計の予想値だが、非農業部門雇用者数変化は23.0万人、失業率は5.6%となっている。これらの結果に加え、引き続き賃金動向も焦点となろう。総じて予想を上回るならば、米株での上値トライを背景に米金利の低下圧力が後退しよう。ドル相場はドルロングの調整地合いが一時的に収束し、対主要国通貨でUSD高優勢の展開を想定したい。
USD/JPYのチャートポイント&オーダー状況は、下記を参照されたし。
<テクニカル分析-ドル円、攻防分岐は21日MA>
レジスタンス
118.88:リトレースメント61.80%戻し
118.50:オファー、上にストップ
118.30:一目/基準線(青ライン)、オファー
118.20:上にストップ
118.00:オファー(輸出)
117.80:21日MA(赤ライン)
サポート
117.00:ビッド(輸入)
116.87:2月3日安値、下にストップ
116.50:ビッド
116.20:ビッド
116.00:ビッド
115.85:1月16日安値
117.00-119.00のレンジ相場色が強まるUSD/JPYだが、目先の攻防分岐は21日MA(赤ライン)となろう。今晩の米雇用統計でこのMAを突破すれば、一目/基準線、そして1月20日以降、強固に上値をレジストしてきたリトレースメント61.80%戻し118.88レベルが次の焦点として浮上しよう。
尚、直近のオーダー状況は上述の通り。トップサイドは、テクニカル&オーダー状況の両面で118.30レベルでの攻防が注目される。ダウンサイドは2月3日安値をの維持が焦点となろう。21日MA突破に失敗しての下方ブレイクならば、ストップハンティングによりドル安/円高トレンドが加速し、 1月16日安値を視野に下落j幅が拡大しよう。