3日の米国株式は新規の買い材料に乏しかったこともあり、3市場が揃って利益確定売り優勢の展開となった。主要な欧州株式も続落、新興国株式は強弱まちまちの展開となった。一方、商品市場では原油先物相場(WTI4月限)が反発し、終値ベースで1バレル=50ドル台を維持した。そして外為市場では、米雇用統計を前にドルロングを調整する動きが散見され、円相場ではクロス円を中心に円高優勢となる等、明確な方向性に欠けたまま本日の東京時間を迎えている。
昨日の海外動向で興味を引いたのは、米金利だった。欧米株式が軟調な地合いとなって尚、米金利が上昇した事実は、直近のインフレ関連指標が米6月利上げに対する不透明感を後退させていることを示唆している。
米金利への低下圧力が後退し続けていることで、対円&ユーロでのドル売りも限定的。特に、好調な独小売売上高(1月)の内容をもってしてもユーロドルでのショートカバーが限定的だった昨日の動向は、米独金利差拡大観測(欧米金融政策のコントラスト)を背景にドルインデックスが更なる上値トライの展開となることを暗示している。
また、米株が高値圏で推移し続ける限り、円相場での円高圧力も後退し続けよう。その米株だが、原油価格の底入れ期待、ギリシャリスクの一時的な後退、日欧緩和マネー、そして過去の米株の調整パターン(米決算シーズンに絡んで調整が入るパターン)を鑑みるに、3月は株高トレンドとなる可能性が高い。また、今後の米指標データも米株のサポート要因となれば、米金利もそれに追随しよう。
【テクニカル分析コメント】-EUR/USD、ソーサーボトムと1.11トライ
レジスタンス
1.1344:一目/基準線(赤ライン)
1.1320:21日MA(青ライン)、オファー
1.3300:オファー
1.1280:ストップ
1.1250:厚いオファー
サポート
1.1153:ボリンジャー下限(σ-2.0、黄ライン)
1.1150:厚いビッド&オプションバリア、下にストップ
1.1114:1月26日安値
1.1112:ボリンジャー下限(σ-2.5、黄ライン)
1.1100:厚いビッド&オプションバリア、下にストップ
テクニカルの焦点はトップサイドが21日MA、ダウンサイドがボリンジャー下限(σ-2.5)で変わらず。ただ、昨日も指摘した通り、ソーサー・トップの形状を鑑みるに、1.11トライの展開を常に想定しておくべきだろう。
尚、直近のオーダー状況だが1.1250には厚いオファー、1.1280にはストップの観測がある。ビッドは1.1150&1.1100にそれぞれ観測されている。